ドイツの達人になる 詐欺、盗難

懸賞金&カード詐欺 (17.10.2017)

投稿日:2017年10月17日 更新日:

ドイツにお住まいの方には銀行から、「新しいカードを発行します。」という手紙が届いた(く)筈だ。そこには「新しいカードには無線機能が付きます。」と書かれている。この機能を付ければ店舗で支払いの際にカードを差し込まなくても、端末の上にかざすだけでいい。お財布の中身次第だが、カードを取り出さなくてもカードのデータが読み込まれるので、お財布を端末の上にかざすだけでいい。「この無線機能付きのカードを希望される場合は、○○ユーロかかります。」と手紙に書かれている。

「これは便利!」と無線付きのカードを希望する人が少なくないが、この無線カードは危険が伴う。カードがデータを発信しているので、泥棒はお財布を盗まなくても、端末を上にかざすだけでカードの情報が読みこめてしまう。エレベーターや電車の中、自然に被害者に近づく機会を利用、カードを読み込む端末を鞄を何も知らない被害者のポケットやハンドバックの近くに寄せるだけでいい。あとは端末がカードの情報を読んでくれる。これほど簡単な盗難方法はない。銀行から無線機能付きのカードの案内が来たら、無線機能のついていないカードを選択しよう。そのようなチャンスがなく、無線つきのカードに変えられてしまった場合、幼稚な手段だがアルミホイールで包むなどの防御手段しかない。銀行が便利さを最優先したために、安全性がおざなりになったいい例だ。

次に紹介するのは、「よく考えたなあ。」と感心させるカード詐欺。ネットであちこち検索していると、「おめでとうございます!あなたは○○が当たりました!」という「モロに詐欺じゃん。」というメッセージが出る。普通の人は免疫があるが、「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる。」で、こうした手口に全く免疫のない人もいる。免疫のある人でも自宅の郵便受けに、「おめでとうございます。あなたには○○が当たりました。」という手紙が入っている立派な封筒が届くこともある。日本人は幸いドイツ語ができないので詐欺にはかかり難いが、「これは何でしょうか。何かもらえるんでしょうか。」と詐欺の手紙をわざわざ会社まで送ってくれる方も居る。「ただで何かもらえる!」と思っちゃう方、ただでもらえるのは病気くらいです。

今、電話口で、「いい話がありますよ。」と懸賞金を餌にクレジットカードに申し込みさせる詐欺が流行ってる。勿論、カード申請にはお金がかかることは一切言わない。大体、電話セールス自体が違法なのだから、電話セールスなんか話を聞いては駄目。それでも話を聞いてしまい。「ひょっとしたら本当に何かもらえるかも。」と懸賞金に申し込みしてしまう。数日後、”Veri Pay という会社が発行のクレジットカードと一緒に請求書が届く。ほとんどの被害者は、「クレジットカードのなんか申し込んでない。」と返信するが、返事は返ってこない。数週間後、デユッセルドルフにある借金取立て会社、”Euro Collect”から当初の請求額の3倍もの請求書が届く。「景品に応募したので、カードなんか頼んでない。」と返信するが無しのつぶて。返事は返ってこない。数週間後、同じ会社からから当初の請求額の5倍もの請求書が届く。こうして請求額が面白いように上昇していく。

同様の被害にあって「ドイツに詳しい。」という日本人に相談すると、「そんな根拠のない請求は放っておけばいい。」という親切心から出た、しかし全く役に立たないどころか、危険なアドバイスをいただくので要注意。根拠のない請求書でも、これに対して異議をあげなければ正当な要求に早変わりします。

カードと請求書が届いた場合、がっかりしないでっすぐに机に向かって手紙を書き、この申し込みを解約する。消費者団体が解約の手紙の見本を提供している。あとはこの手紙を書留で送り、ちゃんと相手に届いた証拠を保管しておく。普通はこの手紙を送ればトラブルは解決する。手紙を書留で送ったにもかかわらず、要求が相変わらず届く場合は、消費者団体か弁護士に相談しよう。不当な要求でもこれに対処しないと正当な要求に変わることをお忘れなく。

ドイツでは消費者の権利がかっちり守られており、セールス電話は禁止されている。勿論、「セールス電話です。」と言わず、「おめでとうございます!」とまるで何かに当たったような言い方をする。しかし何にも応募していないのに、何かに当たることはない。「おいしい話なの?」と色気を出さず、すぐに電話は切るように。ドイツには怪しげな保険を勧誘してくる日本人詐欺師までいる。「ドイツ公認の」という言葉地は注意されたし。ドイツが保険を公認することはありません。これは自社で発案した資格です。その他には「ピンポ~ン詐欺」があり、玄関先まで詐欺師がやってくる。救急車の乗員の服装で募金をせびる詐欺、「この地区はテレコムが回線を売却したので、新しい契約が必要になる。」というインターネット契約詐欺。誰かわらない人、頼んでもない用件でやってくる人には、ドアを開けないように!

 

カードは無線機能なしをお勧めします。

 

-ドイツの達人になる, 詐欺、盗難

執筆者:


comment

関連記事

空き巣 (18.07.2016)

ドイツでは都市部での空き巣の増加が問題になっている。空き巣、ドイツ語では”Einbruch”といい、日本で言う侵入窃盗、侵入強盗に相当する。ただし空き巣の方が言葉が簡単なので、 …

Arbeitsrecht (17.02.2018)

ドイツに1年ほど滞在すると、日本で想像していたドイツ像が、実際のドイツとは何一つ似ていない国であったことがわかってきます。簡潔に言えば、日本は精神主義。「そんなことで弱音をはいてどうする。」と、会社に …

賃貸に関する民法  (17.02.2015)

2015年から新しい法律が幾つか施行された。言葉の不自由な外国人のこと、気が付いていない方がほとんどだろう。しかし、「知りませんでした。」では済まされないのがドイツ。法改正を知らなくて何もせず、事故が …

癌細胞 vs. T-Zellen (18.09.2017)

今回のテーマは医療。まずは癌治療から。先月、米国でセンセーショナルな癌の治療薬(方法)が、臨床実験で大きな効果を挙げたことが報道された。その効果があまりに顕著なため、米国では薬の認可がすでに下りてしま …

携帯電話を取り戻せ!   (17.08.2016)

「どうも携帯を落としたようです。」と連絡をいただく事が多いです。盗難の手口が見事なので盗まれたことに気づいていないのか、それとも盗まれたことを恥じているのか、そこは不明。とりわけ日本から来たばかりの日 …