ドイツの達人になる 詐欺、盗難

マイクロソフト詐欺 (17.03.2018)

投稿日:

(マイクロソフト社)のウインドウズを使用していると、コンピューターがいきなり落ちてブラックスクリーン、あるいはエラーコードが表示されるブルースクリーンになることがある。ウインドウズのアップデートが始まらない、負荷がかかりすぎてプログラムが止まり、再スタートを余儀なくさせるなど、頻度こそ減ったが未だにエラーは日常茶飯事だ。ウインドウズにエラーコードを送信しても、解決先として表示される画面には、上から下まで「これが原因かもしれません。」とびっしり書かれているただのページ。これを読む人は皆無。読んでも解決しません。でもそんなとき、「マイクロソフトです。最近、トラブルがありましたね。」と電話がかかってくると、「ついに私の悩みを聞いてくれる人が現れた。」と、ウインドウズのユーザーは感激する。「でもどうして電話番号がわかったの?」と聞けば、「エラーを送信した際の、IPアドレスからわかりました。」との返事。これで不安も消散する。

マイクロスフとのサポートは、「コンピューターにウイルスが侵入しているのが原因です。」と病状を診断、「ウイルスを削除するために、ここのURLからソフトをダウンロードしてください。」と言ってくる。言われたアドレスを打ち込み、プログラムをダウンロード。すると複数のウイルスが検地される。これを削除するために、言われた指示を実行。「これでウイルスが駆除されたので、大丈夫です。」「ウインドウズを新しく入れなおしたので、87ユーロ払ってください。」と費用を請求される。まだ不審に思っていない人は指示された口座に費用を送金するが、TANを入れても送金がエラーになる。新しいTANで試すも同じ。「では請求書を送るので、送金で払ってください。」ということになり、一件落着。

数日後に銀行口座を確認すると、2回、スペインの見知らぬ人の口座に数千ユーロのお金が送金されている。そう、「ウイルス駆除ソフトです。」と言われてダウンロード、インストールしたのはスパイソフト。これをダウンロードした時点で、コンピューターはハッカーの思うがまま。口座へのアクセスを盗み見ながら、送金がうまくいかない偽の画面を被害者に見せて、TANを盗む。後は盗み見たアクセス(パスワード)で口座にアクセス、TANを使って犯罪者の片棒を担いでいる失業者か、アルバイトだと勘違いしている若者の口座に送金する。この人物は口座に入ってきたお金を即座に海外に送金するので、もう取り戻す事はできない。警察に被害届を出しても、足がつくのは犯罪の片棒を担いでいる人物まで。海外の犯罪者を取り締まる権限は、ドイツの警察にはない。

中には電話で「お金を送金してくれ。」と言われて、不信感を抱く人もいる。「そんな話は聞いていない。」と送金を断ると、「払わないなら、制裁を加えます。」と被害者の目の前で、コンピュータに入っているデータをひとつ、ひとつ消していく。スパイソフトをダウンロードした時点で、パソコンはハッカーの思うがまま。写真、メール、契約書などバックアップを取っていないデータが消されていく。「お願い、辞めて!」と叫ぶと「辞めて欲しければ、数千ユーロ払え。」という。これに負けて払ってしまうと、「エラーだ。やり直せ。」と数回に渡って繰り返し作業を要求される。言うまでもなく、毎回ちゃんと毎回送金されています。しかしコンピューター上で偽の画面を見せられているので気がつかない。あるいは脅しに負けずコンピューターの電源を切っても、すでにハッカーはデータを盗んだ後。ブラウザに記憶させているクッキーから口座へのアクセス(パスワード)を入手できる。すると銀行口座のパスワード等をハッカーに変更されてしまい、自分の口座なのにアクセスできない。さらにはアマゾンなどで高価な品を自分の口座から注文されてしまう。

結論。マイクロソフト社の人間が、客に電話をすることはありません。「ドイツテレコムです。」と名乗る詐欺、「フェイスブック」と名乗る詐欺も同様で、訪問したり、電話をしてくることはありません。ドイツではそのようなセールス電話は禁止されているからです。この詐欺は、多くの人間がウインドウズやフェイスブックを利用しているので機能する万能詐欺。「あなたのリノックスのコンピューターで最近、不具合がありましたね。」と電話しても、誰もリノックスを使用していないので、詐欺にならない。ちなみにこのマイクロソフトを名乗る詐欺団の本拠地はIT大国のインド。よっく注意して聞くと、ドイツ語/英語にインド訛りがある。往々にしてうす汚いネットカフェが犯罪組織のアジトで、ここから世界中に詐欺電話をかけてる。「いや、かかってきたのはドイツの電話番号だった!」と被害者が語っていますが、そこはIT大国のインド。偽の電話番番号、ドイツの場合はミュンヘンにマイクロソフトの本物のオフィスがあるので、089-から始まる番号を表示されるのは朝飯前です。ご注意あれ。

 

-ドイツの達人になる, 詐欺、盗難

執筆者:


comment

関連記事

雪玉

雪玉 (12.02.2014)

この低金利の時代に、安全確実な投資方法を発見した日本人。「年率8%の配当金を払うって言ってますよ。」と、自信満々。これまで自分で投資をした事がないと、毎年8%の配当を出し続けることがいかに難しいかわか …

ドイツで出回っている会員カード

失敗しない自己破産  (17.04.2015)

会社を登録して1~2ヶ月すると、税務署から納税明細が届きます。そう、ドイツでは税金は前払いです。前払いといっても過去の記録がないので、税務署は業務内容から業績を大目に推測して、税金を計算する。「税金は …

autowasch_anlage

洗車 (11.03.2014)

「どうしてドイツでは、誰も路上で車を洗っていないのでしょう。」と、早く愛車を洗いたくてウズウズしている日本人。ドイツ着任以来、路上で車を洗っている光景を一度も見かけなったので、「これには理由があるので …

マックとコーヒー

権利と義務  (17.06.2015)

「今日休みますとメールを送っておけばいいですか。」とは、現地採用の若き日本人からのお問い合わせ。体の調子が悪いので仕事を休みたいのだが、どうやってこれを伝えるのがいいのか悩んだ挙句の相談だ。これはよろ …

TK-Krankenkasse

Krankenkassen (14.05.2014)

外国に行く準備に欠かせないのが旅行保険。ドイツに留学生として入国する場合、基本的に(つまり例外もあるという意味です。)ドイツの国民健康保険には加入できない。ドイツでも健康保険会社は赤字経営。その主な原 …

最新投稿