というのも、こうした宝くじグループで当たりがでると、宝くじを保管していたグループのメンバーが、「俺が個人で買ったくじだ!」と、言い出す事
になる。あるいは誰かが宝くじを当てた事を知ると、「俺達は一緒にLotto-Gemeindeを組んだ仲じゃないか。」と、急に友人が増えて、自分の取り分を要求してくる。数百ユーロならともかく、数億ユーロだから、友情なんて全く意味を無くしてし
まう。こうした裁判沙汰の判決は、毎回、同じ。つまりLotto-Gemeindeを組んだと主張する者は、その証拠を書面で提出する必要がある。口約束では、Aussage gegen Aussage(意見の言い合い)になり、証拠にならない。こうして当たりくじを運良く保管していたメンバーは、(証拠がない限り)賞金を独り占めすることが可能になる。この為、もしLotto-Gemeindeを組むなら、毎回、ちゃんと書面で記録を残しておく事が大事だ。とは言っても滅多に当たるものではないので、数年も経つといつか忘れてしまい、裁判沙汰はなくなる事がない。
サラジン氏はこうした(問題)発言だけでは不十分と感じたようで、氏の意見を一冊の本にまとめた。タイトルは、Deutschland schafft sich ab.日本語に訳し難いが、「(自ら)廃止するドイツ」という意味。氏の主張は、旧ユーゴスラビアに属していたコソボが、コソボ人の高い出産率で「原住民」を圧迫、国を人口で征服して独立国宣言した例を挙げ、ドイツが(トルコ人、アラブ人の高い出産率で)モスレム化してしまう危険を指摘している。さらにはモスレム系住民の知能指数も、「ドイツ人よりも低い。」と主張、それだけではまだ気がすまず、よせばいいのに、「ユダヤ人は特殊な遺伝子を共有している。」と、やった。まるでアドルフのような主張である。モスレム系住民の知能指数云々や、ユダヤ人が共有する遺伝子などは何の根拠もない主張であり、あまり知的な指摘ではない。日本ならそういう主張も受けるかもしれないが、ドイツでは受けない。さらにはドイツのタブー、ユダヤ人問題を取り上げた為に、ドイツでは賛同する声と同じくらいに非難の声が上がっている。果たして日本だったら、どれだけ非難する声があがっただろうか、興味のある所である。この結果、氏が属しているSPDは党籍抹消手続きを開始しており、氏が勤務しているドイツ連邦銀行では、「連邦銀行の取締役として適した人物かどうか」協議が始まっている。(9月2日になって氏の役員解雇要請を大統領に申請した。)