ソーセージは英語(語源は古典フランス語のsaussiche)の表現だが、ご存知の通りドイツ語ではWurst、何故か女性名詞、"die Wurst"。日本は侍の時代が長く続いたので、「腹」に関した慣用句が多い。「腹を決める。」、「腹のうちが黒い。」、「背に腹は変えられない。」などなど、ドイツ人には理解できない慣用句がたくさんある。同じように、ドイツ語にはWurstを使った慣用句が非常に多い。例えば"Es geht um die Wurst."と言われても、日本人は意味がわからず「へっ?ソーセージですか?」と聞き返してしまうことだろう。しかしこれは、「一世一代の大事だ!」という真面目な意味になる。それほど Wurstは大事なものかと思いきや、"Das ist mir vollkommen Wurst."という表現があり、これは「そんな事はまったくどうでもいい。」という意味になるから不思議。このような慣用句を理解するには、その文化の中で育つ必要がある。これなくして成人してから接する異文化の表現というのは、その国の文化を端的に表していてとても面白い。
まずドイツで最初の携帯電話を買う場合、プロバイダー(自社の電話線網を持っていないので、他社の電話線網を借りて運営している電話会社)か、Netz-betreiberと呼ばれる自社の電話線網を持っている電話会社が、販売促進の目的で補助金を出している携帯電話(Handy mit Vertrag)を「安く」買うか、それとも補助金が出ていない携帯電話(Handy ohne Vertrag)を買うかの選択に迫られる。多くの人は前者のケースを選ぶだろうが、"Wer billig kauft, zahlt teuer."(安く買う者は、高く払う。)と賢いドイツ人が言っているように、安く買うと、結局は高くつく事が少なくない。この一件安く見える携帯電話は、ほぼ例外なく2年間の契約がついているので、ドイツに1年留学して日本に帰国した後も、残り1年間基本料金を納めることになる。これを避けたい人は(避けたい人がほとんどだろうが)、契約のついていない携帯電話(ohne Vertrags-bindung)か、契約付きの携帯電話でもプリペイド式の電話を買おう。プリペイド式なら、例え数ヶ月で帰国しても、無くなるのはすでに購入したクレジットだけだ。
二番目の誤解は、「冬(11月から)になると、冬タイヤの装着は義務である。」というもの。ドイツの交通法規(Strassenverkehrs-ordnung、略してStVO)の2部、3章aには、"Bei Kraftfahrzeugen ist die Ausruestung an die Wetterverhaeltnisse anzupassen."(自動車には気候に適した装備を行うべし。)としか書かれていない。わかりやすく説明すれば、「雪が降っていたり、積もっていれば、冬タイヤの装着は義務。」という事になるが、多くのドイツ人はそう解釈しないで、寛容の精神で「冬季の冬タイヤの装着は義務。」とやってしまった。もっともこれには他の原因もある。