生活情報_滞在先

滞在先を探す

ドイツの住宅事情

ドイツでは大学が始まる前の時期、2月~3月及び、8月~9月にかけ、大学生がドイツを大移動します。この時期は同時に大学卒業の時期でもあり、学生寮、アパートの空きがでる時期ですので、ドイツで安価な学生アパートや部屋を探す場合は、この時期にドイツに来て、アパート捜しをするのが理想的です。

肝心の家賃ですが、ミュンヘンの家賃の平均値は30㎡までのアパートで19.81ユーロ/㎡、60㎡までのアパートで14.25ユーロ/㎡です。すなわち30㎡のアパートの家賃は594.3ユーロ、60㎡のアパートで855ユーロです。これに雑費が加わると、30㎡のアパートの家賃は655ユーロ/warm、60㎡までのアパートで930ユーロ/warmです。これにドイツの高い電気代が加わります。すなわち30㎡のアパートでも、毎月、700ユーロは最低限必要です。ミュンヘンに住みたいなら。

しかし、皆、ミュンヘンに留学するわけではありません。デユッセルドルフでは家賃の平均値は30㎡までのアパートで12.13ユーロ/㎡です。すなわち30㎡のアパートなら450ユーロ(雑費込み)です。これはあくまで平均値で、町の中心部はもっと高く、治安の不安な中央駅周辺や外国人が多く住む地域はもっと安いです。「このアパート安い!」と値段だけで決めると、隣が風俗店だったり、飛行機が屋根の上を飛んでいたりと、何かしら落とし穴があります。
「そんなお金はありません!」と、言われる方、ご安心ください。ドイツでは学生が集まってアパートを借り、部屋をシェアする居住形態が一般的ですので、このタイプなら(狭い部屋でいいなら)250ユーロくらいから部屋が見つかります。

アパ-トを探す

ドイツでアパ-トを探す場合の最も一般的な方法は、インターネットです。大学生なら大学での張り紙を見て連絡を取る方法もありますが、やはりメインはインターネット。勿論、不動産業者を通す方法もありますが、不動産業者もインターネットで物件を掲載していますので、インターネットで探すのが一番早いです。そこでインターネットに掲載されている物件を見て、アパートを探す事になるのですが、これがなかなか大変です。

基本的にドイツ人は、見知らぬ人からのメールには返事をしません。ましてやそれが英語で書かれていたり、明らかに外国人のもともわかるつたないドイツ語でかかれていれば、なおさらです。日本でも、「外国人はゴミだしのルールを守らない。」と思われることが多いように、ドイツでも、「外国人はルールを知らないので、トラブルになる。」と思うためです。とりわけすでにドイツ人の候補者が興味を見せている場合、外国人の問い合わせに返事を書いてくれる人は多くはありません。それでも負けないで問い合わせを送りつづけていると、いつかは外国人に何も偏見を持っていない人に出会えます。

そんな大家さんの心配事は、「家賃を滞納しないで定期的に払ってくれるかどうか。」と、「半年じゃなくて、長く住んでくれる人かどうか。」です。余計な心配をさせないように、アパートの見学にはきれいな服装で(お金がある)、時間通りに行く(約束を守る)事が大切です。約束の時間さえ守れないと、「契約も守れない。」と思われちゃいます。

Wohnung/Appartment(アパ-ト)

やはり一番快適なのが、一人で気軽に住めるアパート住まいですが、費用的には一番高くなります。アパートを借りる場合、家賃の他に”Nebenkosten”(雑費)なるものが加算され、これが大家に支払う家賃の総額になります。通常、家賃のみの場合「kalt」と表示され、雑費が入った家賃の場合、「warm」と表示されます。
ここで注意して欲しいのは暖房費です。寒いドイツでは暖房費が馬鹿になりません。雑費に暖房費が含まれていない場合、小さなアパートでも毎月40ユーロ程度の暖房費がさらに家賃に加算されます。これを知らないでいると、春先には驚きが待っています。ドイツでは春先に雑費の年末調整があり、ここで雑費を清算します。暖房費を払っていない場合、暖房費だけで40×12=480ユーロもの請求が来ます。「そんな話は聞いていません!」と苦情を言われる日本人も少なくありません。契約する前に、”Nebenkosten”に暖房費が含まれているかどうか、確認しましょう。

Nebenkostenには水道代金も含まれていますが、これは使用量を予想した料金が含まれています。年末には実際に使用した水道量(料金)とこれまでに払った料金の年末調整が行われます。ドイツの水道代金は欧州で一番高いので、毎日お風呂に入っていると、年末には水道代金だけで200~300EURもの追加支払い要求が来ることもあります。(倹約家のドイツ人は、シャワーを週に数回しか浴びません。)

これに実際に使用する電気代、アパートによりガス代金が加わって、実際に毎月かかる家賃になります。大まかに言えば、管理費、暖房費、それに光熱費で家賃がさらに100EURくらい脹らみますので、家賃について尋ねる場合、kaltとwarmにはよく注意してください。

ドイツのアパートは、日本と同じように家具のついていないアパートが一般的です。日本と違うのは、ドイツでは新居にあわせて自分でキッチンを購入して、設置します。さらには室内灯も自で設置します。そのため、アパートを借りてもすぐに住むことはできません。”voll moebeliert”と書かれて、机、椅子、冷蔵庫、ベットなどが付いている物件もありますが、通常、短期滞在用で、家賃が2割程度高めに設定されています。又、家具のついていないアパートでも、住んでいる住人が引越しの際に、すべての家具を持って移動するのは不可能なので、家具の買取などの取引が必要になる事もあります。

ドイツでアパートを借りる場合の利点は、礼金や家賃保障保険などという、お金がかかる慣習がない事。直接大家と契約すれば、支払うのは家賃/kaltの3か月分の保証金のみ。鍵の交換が必要な場合は、大家が行います。日本のような抗菌処置費用、火災保険費用、安心サポートサービスパック料金もありません。日本では100万円かかる入居費用が、その半額以下で済みます。

アパートの契約をする場合、アパートのリノベーションに注意してください。ドイツではアパ-トの引渡しにあたって、賃貸人がアパートの改装工事(リノベーション)をする義務があり、大家はアパートが入居時と同じ状態で返されることを要求します。湿気で壁にカビが生えていたり、タバコの煙で壁紙がくすんでいたら、壁を塗り替える必要があります。リノベーションが終わって大家の厳しいチェックを受け、通常は、「ここはやり直し。」と指摘されますが、これも補修して、ようやく保証金が返却される事になります。

アパートに入居される際に部屋がリノベーションされていなれば、勿論、アパートを出る際もリノベーションをする必要はありません。しかし、こうした事情を知らない外国人の弱みに付け込んで、契約書にこっそり「アパートを出る際はリノベーションをする事。」と条件を書き込む大家も居ますので、契約書のサインには要注意です。

ドイツでは、2005年に最高裁の判決が出て、解約通知期間は契約期間の長短にかかわらず3ケ月になりました。すなわち契約を3月末で解約するなら、1月の第一週までに書面で通告する必要があります。これを怠ってしまい、1月中旬に解約通知送ってしまうと、賃貸人は4月末までの家賃を払う義務があります。これを回避するには、4月からアパートに入ってくれる人を自分で探す必要があります。又、ドイツではアパートの契約は月の終わりに解約するものです。月の途中の日付で契約を解約する習慣はありません。

Wohngemeinschaft(WG) / (共同生活)

最も一般的な学生の生活様式です。3部屋、4部屋とあるアパートを学生が集まって賃貸契約を大家と結び、各部屋をそれぞれ学生たちが使用するわけです。この生活の一番の得点は、比較的コストが安く上がる点です。洗濯機、キッチン、冷蔵庫などアパートの住人で共同使用しますので、空きが出てからWGに入れば、自分の部屋の家具さえ揃えば、あとは何も買う必要がありません。

この生活の欠点は、やはり共同生活に伴う弊害です。ドイツ人は、自分の家のキッチンなどは毎日磨き上げて、しみなどひとつもないくらいですが、共同生活になるとどうでもいいらしく、キッチンは荒れ放題、トイレに至っては、、、という事もあります。共同生活に慣れていない人は避ける方が賢明かもしれません。しかし、金銭的理由でアパートなど借りれない場合は、仕方ありません。この場合、できるだけ多くのWGを見学して、良さそうな部屋を探す事が必要です。 しかし、気に入った部屋(WG)が見つかったから、必ずしも部屋が借りられる分けではありません。

日本でも外国人がアパートを借りるのはかなり大変ですから、ドイツ人が外国人の受け入れに慎重になっても、これは無理もありません。当然、部屋を借りる前にWGの住人達の面接があり、これをパスをする必要があります。学生は外国人に対して偏見が少ないので、比較的、外国人でも部屋を確保し易いですが、住人達が以前に外国人を受け入れて嫌な体験をした後だと「外国人は嫌だな。」「ドイツ語ができないから、意思の疎通ができない。」などの理由で入居を断る場合もあります。

Studentenwohnheim (学生寮)

学生寮の部屋が取れれば、最大の問題が解決しますが、そう簡単にはいきません。どこの大学でも、学生寮は順番待ちの学生で一杯です。申請をして、早い場合で半年、遅い場合1年以上順番待ちをするのが通常です。さらに語学コースの学生のうちはまだ正規の学生とみなされず、学生寮の申請ができない場合もあります。

ドイツの学生寮では、トイレ、シャワー、キッチンなど共同使用になります。中には部屋にトイレはおろか、キッチンまでついている学生寮もありますが、こうしたハイグレードな学生寮は奨学生、あるいは交換留学生に割り当て割れます。一般の学生がそのようなハイグレードの学生寮の部屋をもらえる可能性はあまり高くありません。

ハイグレードな学生寮では、インターネットも完備されています。ただし違法ダウンロード防止の目的で、違法ダウンロードをした下手人がわかるようにケーブルを使用してのネット接続になります。一般の学生寮では電話回線が部屋まで通っていることが多いので、ここにプロバイダーと契約を結べばインターネットが使用できます。

一般学生向きの学生寮では、4~5部屋でWGを構成する作りの学生寮と、階層ごとに分かれて、その階に住んでいる学生(20人程度)とキッチン、トイレなどを共有する場合があります。後者の場合、盗難が多くなる傾向があります。この為、各自のロッカーが割り当てられますので、皿、鍋、フライパンなどの貴重品(?)はちゃんとロッカーしまって鍵をかけておきましょう。

Gastfamilie(ホームステイ)

ホームステイを宿泊先に選ばれる場合、すでにドイツ語で会話ができることが望ましいです。「ホームステイして会話の機会を多く設けて、会話能力を上達させたい。」と希望されている方、ご注意ください。ステイ先の家族もできる限り意思の疎通に努力してくれますが、如何せん、言葉が通じないとストレスになり、関係が悪化します。
日本人がよくやる間違いで一番まずいのが、何を言っているのかわからないのにJa!と言ってしまう事です。すごく当たり前の事ですが、わからない場合は、「わからない。」 “Wie Bitte?” と何度でも言おう。そうすれば、相手もこちらが理解できていないとわかるから、別の方法で説明しようとしたり、最悪の場合でも誤解が避けられます。

ドイツで一番嫌われるのは、意思表示をしない事です。「コーヒーにしますか、それとも紅茶にしますか?」と聞かれて、「どっちでも。」と答えるのと、「この人には意見がないのか?」と、ドイツ人にはマイナスイメージ映ります。ドイツ語には、「気を利かす」という言葉が辞書にありません。ですから、我々日本人がいくら気を利かしても、全く通じません。 「郷に入れば、郷に従え。」です。何が欲しいのか、何が嫌なのか、ちゃんと意思表示をする事がドイツ人家庭で楽しい体験をする前提条件です。それには会話できるドイツ語能力が必要ですので、まだ会話ができないうちはホームステイは避けたほうが賢明です。