ワーキングホリデー 制度は、2国間の間で交わされる若者の向けの労働滞在条約です。
この制度を利用すれば、本来は厳しく制限されている海外での労働滞在が可能になります。
勿論、働かないで、
「滞在するだけ。」
でもOKです。
そのドイツのワーキングホリデービザ制度は、2000年に始まりました。
他の国と比べると、後発組です。
しかしドイツのワーホリには、他の国にない得点があります。
フランスは日本人枠のワーホリビザの上限を定めており、数か月でビザが
「売り切れ」
になるという有様。
しかしドイツのワーキングホリデーは上限なし。
定員を気にすることなく、自分の予定でドイツ滞在を計画することができます。
目次
ワーキングホリデー ビザ と滞在ビザの違い
外国人がドイツに入国 & 滞在するには、滞在ビザが必要です。
ただドイツと日本の間では、
という特例が認められています。
この特例のお陰で、日本国籍保有者がドイツ(あるいはEU)に入国すると、その時点で観光ビザが発効されます。
この観光ビザは90日有効です。
「もっと長くドイツに滞在したい!」
という場合は、滞在ビザを申請する必要があります。
しかしドイツの滞在ビザを取得するには、
「ドイツに滞在する正当な理由」
が必要です。
どんな理由がドイツに滞在する正当な理由なのか、こちらをご覧ください。
ところがワーキングホリデー制度を利用すれば、
「ドイツに滞在する正当な理由」
がなくても、最長で1年間滞在できちゃいます。
これがワーキングホリデービザと滞在ビザの違いです。
ワーキングホリデー ビザの利点
ワーキングホリデーの利点は、それだけではありません。
もし、
「ドイツで働いてみたい!」
という場合、通常は労働許可証を申請することから始めなくてはなりません。
が、こちらで書いている通り
労働許可証は、
「申請すれば下りる。」
というものではありません。
でもワーキングホリデービザは、労働許可証が一緒になっています。
すなわち!
「それは便利だから、すぐに取得しちゃおう!」
と思いますが、そこはお役所。
申請書類がた~くさん必要です。
さらにはドイツ領事館で書類の受付をする日本人、超~細かいっ!
皆までいえば、領事館の中年女性スタッフ、若い日本人を目の敵にしており、
「いちゃもん」
をつけてきます。
中には書類の再提出を求められたり、ワーホリビザの発給を拒否されする人も。
そこでここではよくあるワーキングホリデー ビザ申請の失敗事例も含めて、最新の申請方法を紹介します。
ワーキングホリデー ビザを申請できる人は?
ワーキングホリデービザは、
「誰でも申請できる。」
というものではありません。
ワーホリビザを申請できる人は、以下の条件を(すべて)満たす人です。
・年齢 : 最低18歳以上(*2)~31歳の誕生日をまだ迎えていない
・生活資金証明 : 現地で生活するのに必要な資金が証明できること。
具体的には自分名義の口座に最低2000ユーロ相当の預金があること。
・パスポートの有効期限 : 出国時に3ヶ月の残存期間が残っていること。
※1年有効のビザを申請されるなら、パスポートが15ヶ月の有効期間が残っている必要があります。
・保険 : ワーキングホリデービザを申請するには、原則としてドイツの健康保険、および個人賠償保険に加入していることが条件です。
この条件を満たす保険はこちらで紹介しています。
申請場所
ドイツのワーキングホリデービザは、ドイツ政府機関のビザ部がある場所で申請できます。
日本で言えばドイツ領事館です。
日本国内でなくても、タイに滞在していれば、バンコクにあるドイツ領事館でもワーホリビザを申請できます。
あるいはドイツに観光ビザで入国後、滞在先の街にある外人局でワーホリビザを申請する方法もあります。
何かメリットがありますか。
複数あります。
まずは滞在期間。
観光ビザは90日有効です。
これが切れる前にワーキングホリデービザを申請すれば、計算上は90日+365日滞在できる計算になります。
次が申請書類。
日本のドイツ領事館でビザの申請を受けるのは、日本人スタッフです。
日本人らしく超~細かいです。
その最たる例が、ワーホリビザ取得条件のひとつドイツ留学保険です。
日本人スタッフは、
「保険料を払った証明を出せ!」
と一点張り。
しかしドイツでワーキングホリデービザを申請すれば、保険証だけでいいです(*3)。
「保険料を払った証明は?」
なんて誰も聞きません。
同じ日本人なのに、日本人スタッフはワーホリビザを申請に来る日本人を全く信用していません。
でも最大のメリットは費用です。
たまたま大阪や東京に住んでいればいいです。
が、そうでない場合、大阪や東京に行くのに夜行バスを使っても、数万円必要です。
ドイツでワーホリビザを申請すれば、その交通費が節約できます。
ドイツ ワーキングホリデー 完全解説 【2023年版】
2020年のコロナ蔓延により、ワーキングホリデービザの申請は一時中止されていました。
コロナ感染が落ち着いたこともあり、2021年4月より、再びワーホリビザの申請が可能になりました。
ただし!
ドイツでの感染状況により、
「コロナワクチン接種証明書」
が必要になったり、要らなくなったり、、。
このページを更新している2023年8月の時点では
「必要なし」
です。
そのドイツ国内コロナ感染状況 & 入国制限などは、こちらをご参照ください。
ワーホリビザ 申請に必要な書類
ワーキングホリデービザの申請には、以下の書類が必要になります。
- 証明写真
- WEB 版 ワーキングホリデービザ申請書
- 誓約書
- パスポ-ト、及びコピー(1部)
- 往復航空券予約の証明書
- 医療保険証書
- 生活費支払い能力の証明
- コロナワクチン接種証明書(現時点では不要)
- 返信用の封筒等
- 志望動機(英語か独語)
- 履歴書(英語か独語)
以下に個々の必要書類について説明しておきます。
証明写真
ワーキングホリデービザの申請に必要な証明写真も、同じサイズです。
この証明写真は
“biometrische Passbilder”
と呼ばれ、真正面から撮った顔の拡大写真が必要です。
日本で証明写真として使用されている肩から写っている写真、かっこよく少し斜めに取った写真では不可です。
Web 版ビザ申請書
WEB 版ビザ申請はオンラインで申請 & 作成する書類です。
まずはドイツ領事館のホームページにアクセス、
「WEB 版ビザ申請」
をクリックすると、VIDEX という外務省のページに移動します。
すぐに申請できるように、以下に
“VIDEX”ページへのリンクを貼っておきます。
ページの左上に言語を選ぶ欄があります。
ドイツ語か英語のみ。
希望する言語を選び、すべてを記入して送信後、最後の画面をプリントしてワーキングホリデービザの申請に持参します。
誓約書
誓約書は、
「真実を申請書に書きました。」
と宣誓する書類です(*4)。
以下のリンクからダウンロードできます。
誓約書は末尾にサインをするだけなので、楽ちんです。
パスポート 及びコピー(1部)
これまではパスポートの提示だけでよかったのですが、パスポートのコピーも必要になりました。
表紙ではなく、パスポート中、あなたの名前と顔写真が載ってるページを印刷してください。
A4サイズの用紙で。
航空券の予約の証明書
航空券を購入せず、予約だけにしておいてください。
もしワーキングホリデービザビザが発給されない場合は、チケット代金が無駄になります。
医療保険証
ドイツ領事館のホームページには、
「旅行者用医療保険」
と書かれています。
早い話がドイツ留学保険です。
保険の証書は原本でなくても、メールに添付されて送られてきたPDFファイルを印刷したもので十分です。
銀行/郵便局から保険料を送金された場合は送金明細を。
カード払いにされた方は、カード払いの領収書を持参してください。
ドクターヴァルターをご利用された方は、
保険会社から送られてくる保険証と3枚目の
“Rechnung” (請求書)
をご持参ください。
この請求書に、
「保険料は○○カードから引き落としされます。」
と明記されており、これが保険料の支払いの証明になります。
日本でワーホリビザを申請される方の過半数が、ドクターヴァルターを利用しているので、日本人スタッフもよくわかっています。
この2枚の書類を提出すれば、話がすぐに通じます。
生活費支払い能力の証明
最後の生活費支払い能力の証明ですが。
ワーキングホリデービザを申請に行かれる前日に預金通帳の
「過去3か月分」
の預金残高を記帳、これをさらにコピーして、預金通帳とコピーを持参してください。
領事館でコピーと預金通帳が一致しているか確認します。
必要な残高は、1年の滞在でもたったの2000ユーロ(相当)!!
片道チケットで渡独される方は倍の4000ユーロが必要ですが、この程度の額なら楽勝(じゃないですか?)。
コロナワクチン接種証明書(現時点では不要)
ワーホリビザの申請には2022年6月まで
その後、感染状況が沈静化。
ドイツ政府が
「ワクチン接種の有無に関わらず、入国できる。」
としたため不要です。
そこでこの項目を消去したいのですが、消去すると
「ワクチン接種証明書は要りますか?」
とお問い合わせが来るので、この項目は残しておきます。
返信用の封筒等
東京のドイツ領事館は、
「パスポートの返送用」
にレターパックを持参する事を勧めています。
大阪で申請される場合は、
返信用の封筒、あるいはレターパックが必要です。
勿論、
「領事館は隣にあるので、歩いて取りに行ける。」
という人は不要です。
ドイツでミャンマーの入国ビザを申請した際、パスポートが4週間行方不明になって、
「超~ドキドキ」
しました。
あからじめ郵便局でレターパックを買って、自分の住所を明記して持参すれば、余計な心配をしなくて済みます。
志願動機書(英語あるいは独語)
2022年9月から新たに追加されたのが、この志願動機書と履歴書です。
志願動機書とはドイツ語で
“Motivationsschreiben”
と言い、大学出願や就職応募で
「どうしてこの専攻・職場を希望するのか?」
その動機を記すものです。
なのにワーキングホリデービザで必要?
うさんくさいですね。
罠のにおいがプンプンします。
ドイツ領事館の指図書によると、
- 過去のドイツ滞在歴
- 入国後の具体的な予定
- 帰国後の就労を含む予定
を書くことが必要だとか。
が、〇鹿正直に
「ドイツで1年間、語学学校に通ってました。」
と書くと、申請を却下されます。
加えて、
「ドイツで 仕事を探したい。」
と書いても申請は却下されます。
ドイツ領事館のホームページに
とあるからです。
言い換えれば、
「貯金したお金をドイツでしっかり散財してください。」
と言ってるわけです。
こうした指図書の
「意図」
を汲んだ志願動機書を書きましょう。
皆までいえば、履歴書は下手でもいいです。
でも志願動機書が下手だと、過去に渡独歴がないのに、
「ひどすぎる。」
という理由で申請を却下されています。
履歴書(英語あるいは独語)
加えて履歴書まで、ドイツ語か英語で書かなくてはなりません。
ドイツで履歴書と言うと、
- tabellarischer Lebenslauf
- ausführlicher Lebenslauf
の二種類があります。
ドイツ領事館のホームページで
「形式は問わない。」
とあるので、
「どっちでもいいよ。」
と言うわけです。
もっとも、
「どっちでもいいよ。」
と言われても、日本で一般的な履歴書とはかなり違います。
志願動機書 & 履歴書 作成サポート
ドイツの事情を全く知らない若者に、
「英語かドイツ語で志願動機書と履歴書を書け。」
というのはかなり酷。
「何を書けばいいのかわからない。」
という方の為に、志願動機書 & 履歴書作成サポートを提供します。
過去21年間、大学出願で無数の出願願書を書いてきたドイツの達人が、ドイツ人に有無を言わせない完璧な動機書と履歴書をドイツ語で作成いたします。
志願動機書 & 履歴書 作成料金
- 一般料金 100ユーロ(1万4000円/税込み)
- 会員料金 80ユーロ(1万1200円/税込み)
過去に当社をご利用されて語学学校に留学された方は、会員料金が採用されます。
申請書類 “VIDEX” チェックサポート
加えて、お客様が記入された申請書類”VIDEX” チェックサポートも提供いたします。
お客様に頼まれて記入済の申請書類をチェックしたんですが、
「これでは申請を蹴られても仕方ない。」
という内容だったからです。
VIDEX チェック料金
- 一般料金 30ユーロ(4500円/税込み)
- 会員料金 20ユーロ(3000円/税込み)
お申込みには、動機書 & 履歴書作成サポートのページをご利用ください。
ワーキングホリデー ビザの費用
わざわざドイツ領事館まで出向く必要がありますが、ワーホリビザの発行費用は(現時点では)無料です!
注意点 / 新規則 / 制限事項
と、ここまでがドイツのワーホリビザ申請のベーシックです。
でも學校で習った事だけじゃ、
「人生でなんの役にも立たない!」
と同じように、ベーシック(基礎知識)だけではトラブルになることが多いです。
そこでここではベーシックと異なる注意点・新規則・制限事項などについて紹介します。
ワーキングホリデー ビザ申請 よくある失敗例【7選!】
ドイツ領事館はお役所なので、そのホームページには
「必要最低限。」
の事しか書いていません。
本当に
「ドイツ領事館のホームページに書かれているものだけ」
持参してワーキングホリデービザを申請すると、
「これだけでは駄目!」
と言われます。
典型的な例が上述の保険料を払った証明。
それが(ドイツの)お役所の仕事です。
ワーキングホリデービザ申請受理を拒まれ、
「あ、もう間に合わない!」
というケースでご相談をいただきます。
そんな目に遭わないように、これまでもっとも多かった失敗例を挙げておきます。
- 代理人によるワーキングホリデービザ申請
「私の代わりに申請してください。」
と申請代行のご要望をいただきますが、代理人によるワーキングホリデービザの申請は認められておりません。 - ワーホリビザ申請には予約が必要
飛込での申請は受けてくれません。
アポイントが必要ですが、東京のドイツ大使館は「2ヶ月先まで空き無し」となっています。
大阪は全然空いているのに、、。
幸い、「申請後、ワーホリビザが3日で届いた。」というケースもありますが、予約を取るのが大変です。
この為、書類が全部揃ってからアポイントを取るのではなく、アポイントを先にとってからワーキングホリデービザの書類を準備すれば、時間の無駄がなくなります。 - クレジットカードの保険でワーホリビザ申請
クレジットカードの保険が一か月効くので、
「これを利用して保険料を一か月、節約しちゃおう!」
と、保険期間をビザの期間よりも短くしてワーキングホリデービザを申請された武者がおられました。
が、申請を却下されました。 - 名前のスペルが違う!
保険証書には、パスポートと同じ名前が記載されるようにしましょう。
パスポートに”Satoh”とあるのに、保険書類が”Sato”だと名前が違うので申請を却下されます。 - ワーホリビザの延長はできません。
ドイツのワーホリビザは3ヶ月~12ヶ月の期間で、自分の好きな期間を選んで選択するものです。
「何ヶ月滞在するかわからない。」
という方は、まずは12ヶ月のワーキングホリデービザを取得してください。
早めに帰国した場合、保険を解約すれば未使用分の保険料は戻ってきます(*5)。 - 保険期間が短い。
ドイツに滞在できるのは、保険の開始日から終了日まで。
「1日くらいへっちゃらだろう。」
と、保険は(例)12月31日で終わるのに、1月1日までワーキングホリデービザを申請。
100%の確率で、
「駄目です。」と却下されます。保険は出国日まで加入してください。 - リターン組は要注!
まずはドイツに1年語学留学。
ドイツ語も話せるようになったので、「友達に会いに帰りたい!」とワーキングホリデービザを申請。
すると「ドイツに滞在したことがある人は駄目です。」と、申請を蹴られています(*6)。
リターン組は、ドイツでワーキングホリデービザを申請してください。
申請を却下された際の奥の手
折角ですから、ここで申請を却下された際の奥の手を紹介しておきます。
それはズバリ、
「神に祈る!」
ではなく、
“Einspruch einlegen”(異議申請)
です。
日本のように、
「お上が決めたら、それで終わり。」
ではありません。
もっとも異議を唱えると言っても、
「納得できない。」
という子供のような言い分では駄目。
例えばですよ。
「あなたは以前、ドイツに滞在していたので、ワーホリビザの申請は却下されました。」
という場合は、
「その決定の法的根拠を示してください。」
と異議を唱えるわけです。
私の知る限り、
「以前、ドイツに滞在しているとワーキングホリデービザは申請できない。」
という条項は存在していません。
法的根拠を示せないなら申請却下は
“unbegründet und willkürlich”(根拠なしで恣意的)
で、あなたの勝ちです。👍
新規則 & 制限事項
ワーホリビザに新規則 & 制限事項が追加されました。
- インターンシップでの就労に、ワーホリビザは利用できません。
- 渡独前に就労契約を交わした場合、ワーホリビザは利用できません。
- Au-Pair /オペアとしてドイツに滞在して働く場合は、このワーキングホリデービザは使用できません。
- 親族(子供など)が同行することはできません。
すなわち!
志願動機書に正直に、
「ドイツでインターンシップをする。」
とか、
「〇〇店で働く。」
などと書いたら、申請は却下されます。
そこは、
「外交性」
を発揮して志願動機書を書きましょう。
ワーキングホリデー ビザ申請の鬼門!
日本人はとりわけ
「デユッセルドルフでワーホリビザを申請します。」
という方が多いんですが、この町はワーホリビザ申請の鬼門です。
先日は、
「100ユーロ取られました!」
とご相談をいただきました。
でも一度、払ってしまうと取り戻すのは容易なことじゃない。
そこで、
「手数料が100ユーロかかる。」
と言われたら、
“Das verstößt gegen das Working-Holiday-Visum-Abkommen.”(ワーホリビザ条約に抵触する!)
と、下っ端職員に注意喚起してください。
それでも
「払わないならビザは出さない。」
と言われたら、その職員の名前をメモしてから、
「あなたの上司と話がしたい。」
と
「伝家の宝刀」
を抜いてください。
あとは上司の部屋に行き、
「〇〇さんが違法に100ユーロ要求してくる。」
と言うだけ。
これができないなら、
「汝、デユッセルドルフでワーホリビザを申請することなかれ!」
です。
ドイツでアルバイト先を探す
日本は少子化の為、働き手が少なく、外国人労働者なしでは、社会が回りません。
何処でも、
「アルバイト募集!」
の張り紙が出ています。
このため、
「ドイツにワーキングホリデーに行けば、すぐにアルバイトが見つかる。」
と思われている方が多いですが、現実はそんなに甘くありません。
半数以上のケースでアルバイト先が見つかっていません。
そんな厳しい労働市場でも、
- 仕事で使える語学力
- てきぱきと面接者の質問の意味を解して回答できる頭脳
- 秀でた容姿
のひとつ、あるいはふたつがあれば、アルバイト先から、
「是非うちで働いてください。」
と、引く手あまたです。
ところが、
「どうしてうちで働きたいですか。」
と聞かれ、
「お金が欲しいから。」
なんて回答をするレベルでは、アルバイト探しは茨の道です(*7)。
一度、どんな回答をするのがいいのか、面接に行く前にあなたが経営者の身になって考えてください(*8)。
伝家の宝刀は温存しよう!
アルバイト先が見つかるかどうか微妙なので、語学学校に通う場合は現地で滞在ビザを取って、
「伝家の宝刀」
であるワーホリビザは、将来に回したほうが賢明です。
その後、ドイツ語で会話ができるようになってから、あるいはアルバイト先が見つかってから、ワーキングホリデービザを取れば、その利点をフルに活用できます。
もっとも、
「語学学校に通えば、滞在ビザが取れる。」
というわけでもありません。
それには条件があります。
簡単に言います。
当社で紹介している語学学校に通えば、
滞在ビザは取れます(*9)。
ドイツのワーホリを選ぶなら!
数ある行き先の中でドイツのワーキングホリデーを選ぶなら、
「これぞ、ドイツ!」
ということを体験しよう。
じゃ、ドイツでしか体験できないことって一体、何でしょう。
一番大事なのが、ドイツ語です。
「ドイツ人は英語も話せるから、ドイツ語なんか習わなくても大丈夫!」
と思っているあなた、
日本語ですよね。
ドイツ人だって同じです。
英語が話せないのに、ドイツ語なんて習っても?
しかし日本の学校で英語を習っても話せない経験から、外国語に恐怖感を抱いている人も多いです。
中には
「英語が話せないのに、ドイツ語なんて習っても、、。」
と、謙遜する方まで。
そして朝起きて、寝るまでドイツ語を聞く環境にいると、嫌でも上達が早いです。
私自身の経験をこちらに書いておいたので、興味のある方はご参照ください。
もっとも上達が早いといっても、何もしないと、10年住んでもドイツ語は話せません。
だからドイツ滞在の初めに語学学校に通って、できれば半年間ドイツ語を習う!
そうすれば、残りの半分のワーキングホリデーを快適に過ごせます。
就職の武器になるドイツ語のレベル
前者で最低480時間のレッスン数が必要です。
週20コマのレッスンでは24週、すなわち半年は必要になります。
12週間程度の授業ではまだ話せるレベルには達しない上、耳が出来ていないので、何を言っているのか理解できません。
A,B,C(アー、ベー、ツェー)から始める場合、半年は語学に専念してください。
するとやっと耳が慣れてきて、ゆっくり話してくれると、会話の断片が聞き取れるようになります。
1年頑張って B2 レベルを終了させると、日本の独文科の卒業生を上回るドイツ語能力を身につけています。
日本で4年間大学にいくより、はるかに効率がいいです。
最初は語学学校の宿泊先を利用しよう!
ワーホリビザを無事取得しても、
「住む場所」
は自分で探さなくてはなりません。
しかし言葉も通じないのに、住む場所を探すのは至難の業。
だったらワーキングホリデーの最初に語学学校に通って、そこの宿泊施設を利用する方法が一番簡単です。
ベルリンに滞在を計画している人 要注意!
最近はミュンヘンと肩を並べるほど、日本人に人気の街ベルリン。
が、ベルリンに滞在を計画している人は要注意!
ただでも
「部屋がない。」
という状況に加えて、プーチンの戦争によるウクライナ難民が一番名前の知れた、故郷のウクライナに近いベルリンに大挙して押し寄せています。
結果、ベルリンにはもう部屋の空きがなく、閉鎖したテーゲル空港を臨時の宿泊施設として利用しています。
状況はその他の大都市でも、かなり悪化しています。
現状ではワーホリで大都市に行っても、住む場所は簡単には見つかりません。
戦争が終結するまで大都市を避けるか、あるいは上述の通り語学学校の提供する宿泊施設をご利用ください。
ワーキングホリデー の意義
しかし何と言っても
最初はカルチャーショックに遭い、ドイツ人に腹を立てることもしばしば(*10)。
しかし1年ドイツで過ごして日本に帰ると、不思議なことにドイツの生活が懐かしくなります。
その後の日本での生活で、
「ドイツだったら、こうしているのに。」
と、思うこともしばしば。
こうして身に就いた
「日本人にはない視野の広さ」
は、あなたの個性、能力になり、後々の人生で重宝します。
ドイツ人との交流
折角、このような機会があるのに、日本人だけで集まって日本語の生活を送ったり、生活費を節約するためにアパートにこもっているだけではもったいない。
目的を持ってドイツでのワーキングホリデーの1年を過ごせば、多くの知識、経験を得ることができます。
ワーキングホリデー自体を目的にすると、その貴重な経験をする機会を逃してしまいます。
ワーホリビザを使用して、ドイツでしか体験できないことを経験できるように、目標を掲げてドイツに行きましょう。
注釈
*1 日本でいうアルバイトの場合です。正規の雇用は厳しい制限が課されています。
*2 ドイツでは18歳から成人として認められます。悪さをすると少年刑ではなく、大人として罰せられます。
*3 最近、デユッセルドルフで保険金の支払い証明の提示を要求される事例がありました。
*4 言い換えれば、嘘を書くと、ワーホリビザが無効になることに同意するという誓約書です。
*5 ドクターヴァルターなら解約の手数料なし。オンラインで解約の申請を挙げるだけ!
*6 ワーキングホリデー ビザ申請フォーム” VIDEX”に、「以前、ドイツに滞在したことがありますか。」という質問があります。
ここを”Ja”で回答するとヤバイです。
*7 「お金が欲しいから。」という回答は言い換えれば、「お金が稼げるなら何処でもいい。」という意味です。
アルバイトの面接で、「働けるならここじゃなくても、何処でもいい。」というようでは、採用されるチャンスは薄いです。
*8 ラーメン屋や本屋でのアルバイトなら、「好きだから!」は、志願の立派な理由になります。
*9 だからといって4週間語学学校に通っても、滞在ビザは取れません。 13週以上、語学学校に通うことが条件です。
*10 中には本当に嫌な人も居ますが、それは日本と同じ。逆にすごく「ウマが合う」人にも出会えて、次第にカルチャーショックがゆらいでいきます。