ドイツの物価と生活費

ドイツの物価は消費税(厳密に言えば付加価値税)が19%なのに、平均すると日本とほぼ同じ程度です。日本より高いのは、電気、水道、それに人件費のかかるものです。具体的にはレストラン、修理等の出張サービスなど。例えばデユッセルドルフの日本食レストランの定食は12ユーロ(1600円)から。 日本ならもっと安い店が数多くあると思います。

ドイツの消費税と物価

ドイツの方が高いのは訪問修理。洗濯機の修理など、部品交換が必要なくても3桁の費用がかかります。部品を交換すれば、新品が買えるくらいの修理費を要求されます。大幅な赤字をかかえていたドイツ鉄道も赤字解消の為、チケットの値段を毎年引き上げています。

逆にドイツで安い物の典型は食料品です。料理の得意なドイツ留学生は、生活費をかなり押さえる事ができます。逆に料理のできない留学生は、外食する機会が増えて、生活費が脹らむ要因になりかねません。留学前に、いくつか料理を覚えていくと重宝します。とりわけスパゲッテイーは安いので、自分でミートソースが作れれば、2ユーロでスパゲッテイーボロネーゼの大皿が完成します。

ドイツの生活費

ここでは大体のドイツの物価の感触を得る為に、生活で必要になるさまざまなサービス、食料品、電気製品などの値段を挙げておきます。ドイツ留学の参考にしてください。

家賃

家賃自体は年々高くなっていくものですが、都市への人口の流入が止まらず、家賃の上昇が加速しています。留学先として人気のベルリンでは家賃は2009年から2018年で2倍+になりました。小さなアパートでも家賃の目途として、400EUR+程度は見ておく必要があります。ドイツでアパートを借りると、これに雑費(管理費)、(高い)電気代、(高い)暖房代、(高い)水道代、テレビの受信料(通称、GEZ。)、ごみ代などが加わります。

すなわち運良く400EUR程度のアパ-トを見つけても、結局はアパートの費用は500EUR+になってしまいます。ミュンヘン、フランクフルト、ハンブルクなどの大都だったら、さらに100EUR程度予算を多めに見ておく必要があります。逆にボッフム、エッセン、デユーイスブルクなど、治安が悪い町では他の大学町に較べ、比較的安くアパ-トが借りられる傾向にあります。

電気代

先進国ですから、安いハズがないですね。とっても高いです。市場が4つの大企業の独占である為、あまり競争がありません。さらには風力発電、太陽発電を育成する為、補助金が電気代に上乗せされており、2017年の時点で29~30セント/kwhが平均です。

ドイツ人のようにテレビを見るときは部屋の電気を消すなどの消費対策をすれば、一人住まいなら年間1200kwh程度の消費量で済みます。年間、360ユーロ程度です。これに基本料金のが加わりますので、1ヶ月40ユーロ程度です。日本のように燦燦と電球の光が照っている環境なら、消費量が2000kwhに達し、1ヶ月55ユーロ程度になります。

水道代

ドイツの電気代は欧州で2番目に高いですが、水道代金は欧州一。ドイツでは地方自治体により水道代金が値段が大きく異なるのですが、目安として1㎥、すなわち1000リットル/2ユーロ程。ミュンヘンは水道代金が安く、1.60ユーロ。東ドイツは水道代金が平均して高く2.20ユーロ。こう書くと、「うちはもっと安い!」というメールが届くのですが、水道代金は、すべて水道代金ではありません。

水道代金は、使用料+排水料+税金から構成されます。例えば飲料水に使用すれば、使用料+税金で済みますが、お風呂、洗濯に使えば、使用料+排水料+税金の3点セットの料金になります。この排水代金は滅茶苦茶高い!ですから水道代金だけ見て、「うちは安い!」と思っていても、実際にはこれに大幅に料金が加算されます。

実例を挙げてみましょう。浴槽には最低でも150リットル程度入りますから、一回お風呂に入ると水道代金は30セント程かかります。排水料金もほぼ同じなので、合計60セント。税金が7%で64セント。これに高い電気代、約1.80~2ユーロが加わり、お風呂は1回、2ユーロ50セント程度かかる計算になります。

テレビ/ラジオの受信料 GEZ

ドイツに住むと、テレビ/ラジオの受信料(GEZ)を払わなければなりません。「テレビは見ない。DVDを見るだけ。」というNHKの受信料のような言い訳は通じません。家庭につき17.98ユーロ/月の料金が徴収されます。

路面電車、バス

ドイツでは人口が20万を越えると大都市になり、路面電車が市民の足として導入されています。通常、初乗りは2EUR程度。バスと電車の近距離路線電車(Sバーンと呼ばれます)は3EUR程度(あくまで目安)です。尚、市内近距離電車の定期券は、学割が効くと50EUR程度で購入できます。

携帯電話料金

契約携帯電話の料金は、5ユーロから60ユーロ+/月とさまざまな。安い料金を選ぶと契約期間は2年、速度は21.6gbpsとLTE/3Gの半分、データ転送量は1GBとかなり限られています。また初回手数料として50ユーロの手数料がかかることもあります。その代わり、以前使用していた電話番号を持っての引越しだと、割引が効く事が多いです。

ドイツに留学して短期間生活される方には、コスト管理ができるプリペイドがお勧め。こちらも契約付きと契約なしがあります。短期のドイツ留学中に携帯が使えるように契約なしにすると、初回手数料が20ユーロ、毎月12ユーロの費用。一見すると安いように見えますが、この料金では速度は21.6gbpsとLTE/3Gの半分、データ転送量は1GBとかなり限られています。

2018年からプリペイドの購入時に身分を証明することが必要になりました。家電店でプリペイドカードを購入すると、その場でこの手続きを済ませてもらえるので、身分証明書/パスポートを持参してください。

インターネット料金

インターネット料金は、固定電話回線、あるいはテレビ回線を使用してインターネットを利用する場合、29.90ユーロ/月程度です。もっと安い料金もありますが、安い料金の料金の横にはいつも*が付いています。これは「最初の6ヶ月だけ有効。以降、39.90ユーロ。」という危ない料金体系。安い値段に騙されないようにしましょう。ちなみにこの料金は”Flatrate”と呼ばれる料金体系で、使い放題です。ただし電話は固定電話のみかけ放題。0180や0181で始まる「無料」電話は、実際には有料です。

肝心の速度は、最高16MBpsまで(電話回線の場合)。
曲者なのがこの最高16MBpsまで。つまり最高なので、実際には2Mbpsしか出ていなくても、契約違反になりません。こういう商売が多いので、政府は最低○○Mbpsという品書きにするように法の改正案を示しました。これが実際に法律になるのはまだしばらく先になりそうなので、ご注意ください。スピードを優先するなら、テレビ回線を使ったインターネット接続。本当に50Mbps出ています。

「1&1はスピードが遅いから、テレコムに変えちゃおう。」という方、ご注意。ドイツのインターネット(電話)回線は、ドイツテレコムの所有物です。他のプロバイダーは使用料を払って、このテレコムの回線を利用しています。すなわちプロバイダーを変えても、回線は同じなので、スピードの改善には繋がりません。問題は回線の能力の限界に達している点にあります。そのようなケースでは、テレビ回線を利用したプロバイダーに変更するとスピードが改善します。

ドイツの5大都市(ベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルン、フランクフルト)はグラスファイバー回線の敷設が始まっていますが、それでも市内中心部のみ(人の少ない郊外に敷設してもペイしない)。つまり現状の電話回線を利用してのインターネットは限界に達しており、データの転送量が増えるに従い、スピードは下がってきます。

レストラン&学食

ドイツで外食すると、日本より高いです。昼間は “Tagesmenü”(お昼の定食)があり、10ユーロくらいから。夕食でレストランに行くなら20ユーロは覚悟してください。
「それはしんどい!」という場合、街角によくあるスタンド(インビス)で食べれば、安く上がります が、お味もいまひとつ。
学生なら大学の”Mensa”(学食)を利用できます。1回、2.60ユーロ程度。一部の学食では、お代わり(”Nachschlag”)もこの料金で付いてきます!

買い物

ドイツで初めて買い物をして驚くのが、買い物をしてもナイロン袋をくれない事(Kaufhofだけは別)。ドイツではナイロン袋は有料で1袋20~30セントで購入する事になります。だから食料品をなどを買出しに行く際は、鞄かナイロン袋を持参しましょう。

又、ドイツではお店で購入した品物は、基本的に返品できません。と書くと、「私は返品できました。」と言わる方も多いと思うので、誤解のないように説明しておきます。ドイツでは店頭での販売(購入)は、品物を見て(触って)買うことができるので、購入した時点で契約が成立したと見なされます。つまり販売側は契約の成立後、「商品が気に入らないので、返品したい。」という購買者の要求を受け入れる必要がないとドイツの民法に明記されています。

それにもかかわらず、個々のケースで返品が可能なのは、消費者にそのような権利を認めている法律があるわけではなく、お店のサービス(Kulanz)です。ですから、この前は返品できても、今回は駄目だったという事があっても苦情は言えません。これに関しては、消費者団体もはっきりと言明しているので、「日本ではできるのに。」と言っても「ここはドイツです。」という一言で終わってしまいます。

購入する品物が気に入るかどうか心配なら、品物を買う前に返品が可能かどうか聞いておいて、これを認めてくれるお店で買うようにしましょう。さらに品物を返品する際、購入した証拠、つまりレシートが必要になります。これがないと、たとえ5分前に購入した商品でも返金を断られてしまいます。またレシートは保証書の代わりにもなっているので、何かを買った後のレシートは大切に保管しておきましょう。

Pfand

ドイツで最初の買い物をして、最も戸惑うものと言えばこのPfand。日本語には直しにくいのですが、英語の表現を使って説明すればこれはデポジットという意味。このデポジットは(ほとんど)あらゆる飲み物(ビール、清涼飲料水、水)に適応される。しかも瓶だけでなく、缶にも適用されます。スーパー等で飲み物を買う場合、飲み物の代金の他にこのデポジットが請求されているので、捨ててしまわないでレシートをよく見てみよう。「Pfand 25Ct」と書かれている。

当初は、「たかが25セントか。」と思ってしまうが、邦貨にして30円程度。そのまま捨ててしまうのはもったいない。このPfandを返却してもらいたい場合は、その飲み物を購入した店まで出かけていかなければならない。最近では店に空き容器返却用の「自動販売機」が設置されており、バーコードの部分を上にして空き瓶を入れとコードを読んで、レシートが発行される。このレシートをレジで見せれば、その場でお金を返却してくれる。

ところが旅先で飲み物を購入した場合は、わざわざ瓶を持って歩くわけにもいかないし、わざわざ30円を取り戻すために電車に乗って、飲み物を買った街まで戻るわけにもいかないから空き瓶、空き缶を捨てる事になってしまう。お金を捨てたくない人は、ドイツ全土に支店のあるスーパーのチェーン店で飲み物を買おう。チェーン店なら町は違っていても、自動販売機で払い戻しができます。

食料品

食料品は安いです。牛乳は安いス-パ-で1リットルで80セント。卵が12個で1.40ユ-ロ程度。(安い)ビ-ルは500gで90セント。じゃがいもに至っては、秋になれば10kgで4ユ-ロ。 早い話がドイツ人がよく食べる食料品、小麦粉、砂糖、ビ-ル、チ-ズなどは大量生産、値段競争の結果、値段が安くなっています。

例外は日本食料品です。ハンブルク、フランクフルト、デュッセルドルフ、それにベルリンなどの町では日本食良品店があり、最低限度の日本食料品が買えますが、値段は日本の3倍~5倍です。おまけに賞味期限が過ぎているケースが多いので、購入の際は注意してください。

Aldi VS Lidl

ドイツでは食料品の安売り競争が激化して、食料品に関して言えば、旧EU内ではヨーロッパで一番食料品が安く買えます。ドイツには余計なコストを削減する為に、品物をダンボール箱に入れたまま店頭に商品を並べて安売りを行なうデイスカントマーケットがあり、Penny, Edeka,Aldi Lidlなどがその代表です。

その中でも業界一の売り上げを誇るのが、Aldi。仲良く兄弟でAlid Nord(アルデイ 北) Aldi Sued(アルデイ 南)という形で、ドイツの市場を二分しています。ちなみにこのデイスカウントスーパーの経営者は、ドイツの億万長者リストの一位と二位を占めています。

その大手にLidlが真っ向から戦いを挑んでいます。 通常、こうしたデイスカント店では有名なメーカー品を置かず、No Name、あるいは自社製品を中心に販売することによって安売りを可能にしています。しかし、Lidlは逆に消費者に既知のメーカー品を大量に仕入れる事により、通常ではできない安売りを可能にしてAldiから客を奪い取っています。

Aldiは業界一の規模に物を言わせて、同様にメーカー品を大量に仕入れて、Lidl同様にメーカー品の安売りで対抗。これらのデイスカント店は、台所事情の厳しいドイツ留学生の強い味方。ただしこうした店舗には日本食良品はまず置かれていないので、ドイツ留学の生活費を安く上げるには、まずはドイツの食材で生き延びる方法を見つける事が必要になります。

Friseur/Barber(ヘアカット)

値段の差が激しいのが理髪店。明るく綺麗なデザイン理髪店では男性でも30ユーロもかかります。そんなお金は払えない人も多いので、安いBarberもあちこちに出現しています。俗にいう、”Cut to go”という店です。そんな店を見つければ、男性10EUR、女性15EUR程度と経済的。ただし、カットは下手。ドイツで理髪師として働いているイタリア人は、何故か、シチリア島出身が多い。通常の店では、男性15EUR、女性30EUR程度です。