今回は自由ベルリン大学と「ベルリン一の大学」の名声を競う、フンボルト大学 ベルリンを紹介します。日本ではミュンヘン(大学)ばかりが有名ですが、ベルリンには優秀な大学が幾つもあります。

フンボルト大学 ベルリン

大学の正式名称は、フンボルト大学 ベルリン /”Die Humboldt-Universität zu Berlin”、略称、”HU Berlin“です。自由ベルリン大学の略称が”FU Berlin”なので、日本人は混同しかねないややっこしい名前の大学。

大学が建設されたのは1809年。ベルリンに4つある大学の中では一番古い大学だ。大学の優秀さの目印のひとつが、ノーベル賞 受賞学者の数。日本では全部合わせても24人がこの賞を受賞しているが、フンボルト大学 ベルリン は29名もの受賞者を出している名門大学だ。

大学の規模

日本と比べて巨大な大学が多いドイツですが、その中でもフンボルト大学 ベルリンは大きいです。在籍する学生の数はなんと4万1000人を超えています。ひとつのキャンパスだけでは収まらないので、2つのキャンパスに分かれています。学部によって大学の住所が違うので、お間違えなく。

尚、どちらのキャンパスになっても、ベルリンのド真ん中。通学には便利です。

大学の歴史

大学創設を推進したのはプロイセン王国の三代目の王様、ヴイルヘルム3世の治世で教育制度の改革に尽力したフンボルトです。「このフンボルト」は、自然学者として有名なアレキサンダーフンボルトの弟で、ヴィルヘルム フンボルトです。

当時、大国に成長していたプロイセン王国は、ナポレオンにこてんぱんにやっつけられます。

結果、祖先が命がけで獲得、拡大した王国の領土の半分を失います。これがきっかけになり、「プロイセンの改革」が始まります。

参照 : wikipedia.org

プロイセン軍は貴族が中心の軍隊を廃止、身分ではなく、才能によって士官になれる制度を導入、その後、世界にその名を轟かし、世界中が真似をすることになる伝説的な参謀本部も導入されます。この改革は軍隊だけではなく、教育分野にも及びました。

その改革を行ったのがフンボルトです。彼は誤謬迷信を改め、科学的根拠に基づいた学問を広めるには、大学の創設が不可欠と考え、王様に上申。これが許可されて、1809年に正式に大学が設立されました。

フンボルト大学

フリードリヒ ヴィルヘルム ベルリン大学 / Friedrich-Wilhelms-Universität zu Berlin

設立当時の大学の名前はフンボルト大学 ベルリンではなく、フリードリヒ ヴィルヘルム ベルリン大学でした。当時は王政ですから、戦争に負けて人気のない王様と言えど、無視するわけにはいきません。

1945年、ドイツが第二次大戦で敗戦するまで、この名前でした。戦後、東ベルリンにあったフリードリヒ ヴィルヘルム ベルリン大学の名前は、「王様の名前なんかもってのほか!」とされ、ベルリン大学になりました。

東ドイツ時代

1948年、西ドイツで「自由ベルリン大学」が創設されます。言う間でもなく、ベルリン大学に対抗するためです。東ドイツ政権下ではこれに対抗する為、1949年に大学名前をフンボルト大学 ベルリンと改めます。

その後、東ドイツの大学としては一番大きな大学になりました。当時の学生数は1万5000人。とりわけソビエト領内の大学との交換、交流が深かったのですが、日本の大学とも交流があり、今でもパートナー大学になっている日本の大学は多いです。

ドイツ統一後

ドイツ統一後、ベルリンにはフンボルト大学 ベルリン、自由ベルリン大学、ベルリン工科大学、それにベルリン芸術大学の4つの州立総合大学が存在することに。学部が重なっていると効率が悪いので、それほど社会の需要がない学部は統合されることにより、この4つの大学はドイツ全土でもトップのポジションを維持することができました。

2005年、中央政府の主導で、エリート大学選考制度が導入されました。7年おきに新規の応募ができ、選出されるとエリート大学の名前と、もっと大事なのおとに、膨大な研究費が支給されます。

参照 : wikipedia.org

“HU-Berlin”は2012年、2017年とこの選考会に応募して選出されたエリート大学です。ドイツ研究協会(350億ユーロの予算!)から巨額の補助金を受けて研究活動が盛んです。そのお陰でトップの地位を確保、多くのノーベル受賞者を出すことに成功しています。

学部

大学には9つの学部があります。法学部、数学自然科学部、医学部、文学部、社会学部、神学部などに加えて、生活学部なんてあります。何かと思えば、心理学、生物学、それに農業庭園学科を含む学部です。医学部は FU-Berlin と共同で有名な大学病院シャリテーを運営しています。

抜粋 : charite.de

日本ではケルン体育大学が有名ですが、フンボルト大学 ベルリンにもスポーツ科があり、将来のスポーツトレーナーを目指して学ぶことができます。

フンボルト大学 ベルリン – 出願条件

専攻により若干の違いがありますが、大まかな出願条件は同じです。とりわけ外国人向けの出願条件は。以下に主要な出願条件を記載しておきましたので、出願準備にご利用ください。

専攻一覧

大学で行われる専攻の詳細は、大学のホームページにてご確認ください。

参照 : hu-berlin.de

興味のある専攻をクリックすれば、そこに出願時期、学位取得までに必要なゼミの数、選択科目、学業プラン、さらには卒業後の展望まで書かれており、読みさえすれば必要な情報を得ることができます。

英語で行われる専攻には、英語のタイトルがついているので見分けやすいです、

出願条件

他の大学同様にフンボルト大学 ベルリンに出願するには、ドイツの大学入学資格、アビトウーア /”Abitur”に匹敵する資格が必要です。日本の高校卒業では、この資格を満たしません。日本の大学を卒業されている方は、ほとんどのケースで入学条件を満たします。

出願書類

詳しい出願書類に関しては、大学出願サポートにお申込みいただいた方に、ご案内しております。

ドイツ語の資格

ドイツの大学入学資格を満たすには、以下の方法があります。

  1. ドイツ語の検定試験 TesDaf にて、TDN 4 あるいは TDN 5 に合格する。
  2. ドイツ語の検定試験 Telc にて、C1  あるいは C2 で合格する。
  3.  ドイツ語の検定試験 DSH にて、DSH-2 あるいは、DSH-3 試験に合格する。
  4. ゲーテ・インスティテュートの検定試験 C-1 あるいは C-2 試験に合格する。

入学できる時期

数は少ないですが、夏ゼミ / Sommersemester から始めることができる専攻もあります。ほとんどの専攻では冬ゼミ / Wintersemseter から学業を始めることになっています。

出願時期

夏ゼミの出願期限は、1月15日です。冬ゼミの出願期限は、7月15日です。この日までに大学に願書が届いている必要があります。

出願先

ドイツの大学入学資格 Abitur を取得していない人、すなわちほとんどの日本人は、ウニ アシスト / Uni-Assist に願書を送ります。ここで本当に入学資格を満たしているか、審査を受けます。

参照 : 大学のドイツ語コース

ウニ アシストでの審査には、4週間かかります。審査に合格すると、出願書類がフンボルト大学に郵送されるので、大体1か月はこの審査期間を見ておく必要があります。7月15日までに出願書類が大学必着ですから、出願書類はどんなに遅くても、6月15日にアシストに届いていないと、間に合いません。

書類審査に合格しなかったら?

「入学条件を満たしていませんでした。」、あるいは、「書類に不備があります。〇〇を送ってください。」と返事が来ます。入学条件を満たしていない場合、要求された書類を送れない場合は、書類は破棄されます。

出願手順

  1. 出願書類を準備
  2. ウニ アシスト/Uni Assist に書類を郵送
  3. ウニ アシスト/Uni Assist から大学に書類が郵送されます。
  4. 大学からメールと郵便で結果が知らされます。

フンボルト大学 ベルリン – DSH 準備コース

フンボルト大学 ベルリンでは、DSH 準備コースを提供していません。1月と2月、それに6月と7月に3~5週間のドイツ語コースが開催されるだけです。コース費用は650~850ユーロと結構、お高いです。

参照 : sprachenzentrum.hu-berlin.de

このためまずは市内の語学学校でドイツ語を習ってから、出願してください。尚、普通の初級者がドイツ語の学習を始めて、大学入学レベルに達するまで、たっぷり1年必要です。

出願案内 & 出願サポート

大学への出願、学業に関して不明な点は、大学に直接問い合わせる必要があります。しかしながら英語で問い合わせをしても、返事が全く来ないか、「ホームページを読んでね。」とだけ書かれています。

当店はこれまで2001年以来、何度もお客様の出願をしてきましたので、大学が出願者に何を要求しているか、熟知しております。出願に関して不明な点などは、経験豊富な弊社までお問い合わせいただければ、当店で日本語で回答させていただきますが、こちらのサポート、出願要綱のご案内、願書の代行作成は有償のサポートになります。

参照 : 大学出願サポート