ミュンヘン まで来たら有名なお城を見た後でいいから ベルヒテスガーデン に行ってみよう。

ベルヒテスガーデンはドイツの右下、オーストリアに槍の先のように食い込んでいる部分にある部分にある町。

ガルメッッシュ パルテンキルチェンと並ぶドイツアルプスの景勝の地だ

街の紹介 ベルヒテスガーデン

まずは街の紹介から。

誤解が生じやすいので、まずはややこし点を説明しておこう。ベルヒテスガーデンはふたつある。

日本で言えば岡山県と岡山市のように、ベルヒテスガーデン県 / Berchtesgadener Land それに、ベルヒテスガーデン市があります。

ベルヒテスガーデン県にはヒトラーの山荘で有名なオーバーザルツベルクや、王様の湖で有名なシェーナウ アム ケーニヒスゼー(市)があります。

ここで紹介するのは市の方です。誤解されませんように。

夏はドイツ アルプスを堪能する観光客で賑わい、冬はスキー客、それもお金持ちのスキー客で賑わう、ドイツ有数のスキーリゾートでもある。

参照サイト : berchtesgaden.de

ベルヒテスガーデン - ドイツアルプスの景勝地

行き方

行きかたは比較的簡単。

ベルヒテスガーデンは、オーストリアのザルツブルクのさらに南にあります!下調べしないでナビを信用して高速8号線を走っていると、突然、オーストリアになります!

何か困る事でもあるんですか?

大ありです。オーストリアの高速は有料なんです。事前に高速料金を納入して、ビニエッテ/”Vignette”と呼ばれるシールをフロントガラスに貼っていないと3桁の罰金刑です!

「そう、簡単には見つかるまい。」

と思っているドイツ人ドライバー、大歓迎。国境を超えたすぐ先で、かなり頻繁に検問を張ってます。ドイツナンバーを見ると、

「こちらに」

と誘導されます。

ビニエッテを買っていないドイツ人が面白いようにお縄になっており、オーストリアの役人は笑いが止まりません。

シールを売るよりも、その数倍のお金を徴収できるので、とっても効率がいいんです。

ビニエッテのデジタル版

調べるとビニエッテのデジタル版も販売中!

参照 : asfinag.at

デジタル版は張り付ける必要はありません。検問を見かけたら、助手席の方に大急ぎで買ってもらえば、間に合うかも?

「ドイツ語がわかんない!」

という方のために解説しておくと、”10-Tage-Vignette”の9,4ユーロで罰金を逃れることができます。

バット ライヒェンハル / Bad Reichenhall

休暇の初日に3桁の罰金は痛い!

そこで車で向かう場合は、高速8号線でバット ライヒエンハル / Bad Reichenhall の看板が見えたら高速を降りるべし!

あとは国道20号線を走っていこう!目の前にど~んとドイツアルプスが見える絶景ルートで、ドイツで一番美しい国道です。ミュンヘンから電車で向かうと、2時間40分程度の距離にあります。

雪をかぶったアルプスの山頂

山の斜面にある町

ベルヒテスガーデンは山の斜面にある町です。

お陰で利用できる土地が少なく、その少ない土地はホテル、カフェ、レストランなどの店舗で埋め尽くされている。

具体的な数字を挙げてみよう。町の面積は35平方キロメートル。デユッセルドルフは、ほぼその7倍もある。

「デユッセルドルフの広さがわかりません!」

とお嘆きの貴兄のために、名古屋も比較に出しておこう。

ウィキペデイアによると名古屋の面積は326平方キロメートルで、ベルヒテスガーデンのほぼ10倍もあります。小さな町だけに、人口もたったの7780人です。

ベルヒテスガーデン 市街の家屋

ドイツで一番寒い町

ドイツで一番寒い場所の代表と言えば、ガルミッシュ パルテンキルヘンの”Zugspitze”。

参照 : zugspitze.de

ドイツで天気予報をやっていると、注意してみて(聞いて)ください。

「ツークシュピッツェでは(真夏でも)最高気温3度。」

と報道されています。しかし、ドイツ史上最適温が計測されたのは、ベルヒテスガーデンです。

驚くなかれ、2012年にマイナス45度が記録されました!

参照 : zeit.de

町の歴史

折角だから町の歴史も割愛しないで紹介しておこう。

アルプスの麓なので、気候が厳しく居住に適しておらず、歴史に登場するのは11世紀になってから。当時の書簡に”Perchta”という女性がガーデン / Gaden という一階建て、一つの広間だけの狩猟用の簡単な家(自衛隊風に言えば廠舎)を持っていた。

すなわちペトラのガーデンという意味で”s”が付き、”Perchtasgaden”となり、これが訛ってベルヒテスガーデンになったというのが、町の名前も起源です。

修道院建設

近郊の貴族、ズルツバッハ公爵が狩の際に大怪我をして、”Perchtasgaden”にて助けられたそうです。

その感謝の印に公爵の奥方がこの地に修道院を寄贈することに。修道院を寄贈すると言っても、この地方は森林が茂っており修道院建築に適した場所がない。

そこでまずは森林を伐採して建築現場を確保したのが、ベルヒテスガーデンの始まりです。その後、この修道院長が近郊の森林も伐採させると、ズルツバッハ公爵はこの辺境にミュンスターの建設を命じて、次第に人口が増えていきます。

ベルヒテスガーデン辺境領

修道院とミュンスターのお陰で、小さな宗教的な中心地として名前を確立。

その後、神聖ローマ帝国から塩と鉱物を自由に採掘、販売してもいい権利を与えられます。これが商人を呼び寄せ、ベルヒテスガーデンは経済的にも活況を見せ始めます。

14世紀にはベルヒテスガーデン辺境領に格上げ、ザルツブルク大司教の支配地になります。

ベルヒテスガーデン宗教国

16世紀になると町は、神聖ローマ帝国の皇帝から修道院長が王様として支配する一種のベルヒテスガーデン宗教国に格上げされます。

これが気に入らないのがバイエルン公爵。バイエルン公爵領の目と鼻の先で、神聖ローマ帝国の息のかかった独立国など、許せるものではありません。

そこで何度か武力で脅して身代金をかしめとったり、支払いをしぶると軍を進めて教会を略奪するなど、ひどい隣人のいじめに遭いました。

しかしながら30年戦争時はプロテスタント軍に占領されることはなく、町には古い建造物が残ることになりました。

バイエルン領

19世紀初頭、ナポレオンの登場で宗教国としての終わりを告げます。

短期間、フランス領、オーストリア領となった後、1810年にはザルツブルクと一緒にバイエル領となります。

その後、ザルツブルクはオーストリア領に復活しましたが、ベルヒテスガーデンだけはバイエルン領に留まった為、オーストリアに食い込んだ形になっています。

ベルヒテスガーデン -ドイツアルプスの景勝地

ドイツアルプスの景勝地と書きましたが、アルプスを除けば、ベルヒテスガーデンの町の見所は少ないです。

通常はスキーや山登りを目当てにやってくるか、あるいはオーバーザツルベルクの史跡を目当てに来る観光客の通過点。

しかしオーバーザツルベルクと王様の湖のちょうど中間に位置する戦術的な利点もあるので、インターネットが使えるここで一泊することに。ついでに街中も歩いてめぼしい観光資源を見てきましたので、ご紹介いたします。

ベルヒテスガーデン 中心部の教会と宮殿

ベルヒテスガーデンの公園

まずはベルヒテスガーデンの公園から。

駅から近い場所に小さな公園が設けられています。ベンチが数台設置され、花壇があるだけの名前もない(あったかもしれない)小さな公園です。

「どんなものかいな?」

と足を踏み入れると、これが綺麗!なのに誰もいないっ!皆さん、是非、足を運んでください。

花壇と公園のベンチ

聖アンドレアス教会 / St.Andreas

貴重な土地なのに、教会が数多く建っている。

やっぱりカトリックの町だけのことはる。ベルヒテスガーデン唯一の主要道路沿いに建っているのが、聖アンドレアス教会 /”St.Andreas”です。

建造されたのは14世紀というから、かなり古い。それ以前にはこの場所に礼拝堂があったのだが、「壊された」ので、市民がお金を資材を出して、14世紀に教会を建てた。

食べる物にも困る時代に、教会を新築するのだから、当時の信心深さがうかがえます。

ベルヒテスガーデン 聖アンドレアス教会

聖ペーター教会 / “St. Peter”

ベルヒテスガーデンの真ん中に建っている大きな教会は、聖ペーター教会 /”St. Peter”です。

少し離れて街を眺めると、他の建物の屋根の上に抜き出ている二本の尖塔が見えますが、まさにこれがこの聖ペーター教会のトレードマーク。

12世紀の初頭、上述のズルツバッハ公爵が急遽、町の象徴になるミュンスター(教会)の建設を命じます。その後、何度も増築と改築を重ねて、一応の完成をみたのが14世紀。

しかしバイエルン公爵がベルヒテスガーデンに軍を進めて略奪、教会もかなり損傷を受けます。教会のトレードマークになっている尖塔は19世紀になってから、古い尖塔を壊して、もっと立派なものに作り替えたもの。

あまりに改築が多いので、「12世紀の建造物はほどんど残ってない。」ともいわれています。

聖ペーター教会

王様の城 / Königliches Schloss

聖ペーター教会に隣接して建っているのは王様の城 / Königliches Schloss だ。

堂々と王様の城という名前なのに、ここに住んでいたのは王様ではなく、王様のような暮らしをしていたベルヒテスガーデン宗教国の主。

城の起源は町の起源になった修道院です。

当初の修道院が何度も改修されて、お城になりました。ベルヒテスガーデンがバイエルン領になってからは、王様の夏の避暑地として使用されたり、狩の際に利用されたので、王様の城と呼ばれています。

城の後ろ、山の斜面に見えているのは”Christuskirche”で、こちらは19世建造の新しい教会です。

壁画 世界戦争

ベルヒテスガーデンの3つの観光名所は聖ペータース教会、王様の城、それに対面のアーケードに描かれた壁画 世界戦争です。

ここには戦争の戦没者を追悼する壁画が描かれています。

壁画 世界戦争

ベルヒテスガーデン旧市街

ベルヒテスガーデンの旧市街に足を運んでみよう。

これが思っていたより立派で、見事な装飾を施された建物が慣れんでいる。そして噴水の多い事。魚の噴水、子供と豚の噴水、その他、数多く存在してます。

街中には日用品店からお土産屋、それにドイツ飯屋が多く並んでいる。

 旧市街の家屋

市場噴水 / Marktbrunnen

旧市街の真ん中に広場とは言えないが、少し開けた場所があります。

ここがかっての市場で、市場に付き物の市場噴水 / Marktbrunnen があります。噴水の中心に立派なライオンの像が建っている。

ライオンはバイエルン州の象徴なので、町がバイエルンに併合された事を記念して、建設されたもの。

市場の噴水

この噴水の奥が、王様の城のある上流階級者の居住地区です。

空気壁画 / Lüftmalerei

ベルヒテスガーデンには独特な壁画が描かれていることが多いです。

この独特な壁画は空気壁画 / Lüftmalerei と呼ばれるもので、南ドイツからオーストリアまでの地域で見かけることができます。

母子の銅像と空気壁画

ベルヒテスガーデンのお土産

ベルヒテスガーデンのお土産で悩んだら、コレ、岩塩 / Salzstein で決まり。

日本では高価で滅多に売られてないが、ここではただの石。こんなに安くて喜ばれること間違いなし!

岩塩

何処に泊まる?

何処に泊まる?

って悩んだたら一番便利な場所にあるのがこのエーデルワイスホテル

お値段は安くないが、ベルヒテスガーデンの駅前、かつ町の中心部にあるので何処に行くにも便利です。正面の部屋を取れば、部屋からアルプスが堪能できます。

エーデルワイスホテル

お高いホテルと高い食事を避けたい方は、山の斜面ではなく低地のホテルやレストランを選択しよう。