リクヴィール、それとも リボヴィレ ?

時間(とお金)が無限にあれば、

「アルザスのワイン村完全制覇」

も可能だから、そうはいかない。どっちの村に行くか?

と悩んだ末、見所の多そうなリクヴィールに決定。ところが3時間も経たないで、撮影終了。またお日様は高いし、このままホテルにチェックインなんてもったいないっ!

大急ぎで車に戻り、リボヴィレに向けてレッツゴー!まだ撮影に間に合うかな?

街の紹介 リボヴィレ

では街の紹介から。リボヴィレの正式名称は Ribeauville 。

人口は5000人にも満たない。かってのドイツ語地域なのでドイツ人はラポルツヴァイラー /”Rappoltsweiler” と呼んでます。アルザス語ではラプシヴィル。ちょっとドイツ語っぽい。

街はシュトレンバッハ川 / Strenbach が山間部に切り開いた狭い平野部に、細長く広がっている。山間部には目の届く限りワイン畑が広がっており、典型的なアルザス地方のワイン村。

かっては城壁で囲まれていましたが、近代化に伴いその大半は撤去されています。しかし街中の家屋は、15~18世紀のままの姿で保存されており、リボヴィレの観光資源となっています。

行き方

リボヴィレはアルザスの大都市、コルマールから北西に15Kmの場所にあります。

リクヴィールから車で15分でした。タクシーで行くのが一番便利ですが、冒険心旺盛な方は、コルマーからバスの106番、あるいは109番に乗れば、リボヴィレ まで行けます。

参照 : Pays de Ribeauvillé-Riquewihr

そうそう、村の郊外には駅もあります!シュトラースブルクとバーゼルを結ぶ路線の駅です。ただし!この村はフランスの国立公園の中にあるので、駅は村から数キロ離れており、やはりタクシーでの移動が必要になります。

参照 : ch.oui.sncf

街の歴史

街の歴史は8世紀まで遡ります。

当時の書簡にラテン語で “Ratbaldouilare “と記述されているのが、リボヴィレに関する最古の記録です。

11世紀からラポルシュタイン / Rappoltstein 一族がこの地を支配。13世紀には街に昇格。17世紀に支配一族が死に絶えると、ドイツの諸侯であるプファルツ伯爵領になります。

その後はフランス領として神聖ローマ帝国の領土になりますが、街を統治していたのはドイツ人。フランス革命後になって、正式にフランスの統治下に移り、今日に至っています。

リボヴィレ 観光 – 中世の姿で保存された美しい家屋が並ぶワイン村

リクヴィール観光が思わず早く終わったので、標識を頼りにリボヴィレに戻ってきました。

不便な場所にあるので、車でやってくる人が最も多く、街の入り口には駐車場がたくさん整備されています。でも昼間になるとどこも一杯で、やっと空き見つけた駐車場は無料駐車場。

流石、おフランス。ドイツだったら、そうはいかない。

リボヴィレ観光の一番の見所は、中世の姿で保存されている美しい家屋の街並み。

街の入り口から、中央部の市庁舎、そして街の端っこまで、同じ形の家屋がひとつもなく、独特な形をした家屋が発見されるのを待っています。知らず知らずに家屋に誘われて、路地に入りこんでしまいます。

花壇とカラフルな家屋群

リボヴィレ を守る3つの城塞

西から村へ行くには、シュトレンバッハ川沿いの平野部を進むか、それともこっそり隠れて山の尾根を越えていくか、2通りのルートがあります。

その尾根ルートを使って侵入する敵からリボヴィレを守る3つの城塞が山頂に築かれています。

一番大きくて立派なのは、16世紀に建造された聖ウルリヒ城塞です。

一番古いのは13世紀に建造された古い城塞。元気があれば、登頂に挑戦してみてください。これからの城塞は、ラポルシュタイン一族がフランスからの侵略に対抗するために建設させたものです。

廃墟にはなっていますが、まるでアクロポリスのような城壁が、領主の財力と権力をうかがわせます。これらの前衛防御に加え、リボヴィレは何重にも城壁と水路で囲まれていました。

今でも村には城壁の一部や監視塔が残っており、かっての街の輪郭をうかがい知ることができます。

リボヴィレ 街の入り口の景色

シュトレンバッハ川沿いの城壁

いざ、リボヴィレ観光に!と歩き出す頃には、すでに16時になろうかという時間。

6月初めなので、18時でもまるで昼間のよう。駐車場に車を止めて村の入り口に向かうと、早速、シュトレンバッハ川沿いの城壁、防御塔、そして彼方には3つの城塞が見えてきました。

「折角だから城塞も見てみたい。」

と思っていましたが、これを見た途端、諦めました。真夏のような炎天下、歩いて行く距離じゃないし、そんな時間がない。

車で山道を走ればいいが、フランス語の看板が読めないので、たどり着けるか自信がない。

リボヴィレ シュトレンバッハ川沿いの城壁

ワイン山噴水/ Fontaine du vigneron

リボヴィレは小さな村なので、メイン道路は一本だけ。

見間違えようがないのでご安心あれ。

「でも間違ったら?」

と不安な方は、村の入り口に建ってるワイン山噴水 / Fontaine du vigneron と呼ばれるワイン農家の像を目印に。ワインを片手に持って高々と掲げている農家の姿が、見事に再現されてます。

私はてっきりワイン農家の像かと思ったんですが、お題目はワイン山で、コレ、噴水なんです。ワイン農家の像の方がいいよね~。

リボヴィレ ワイン山噴水/ Fontaine du vigneron

ワイン収穫樽

ワイン山噴水 / Fontaine du vigneron の後ろの小屋に、ワイン収穫樽が乗った荷台が置かれていました。

本当に収穫に使う道具をここに保管しているのか、それとももう使わなくなった昔のワイン収穫樽を展示して

「ワイン村ですよ!」

とワインを売る宣伝しているのか、そこは不明。皆さん、どう思います?

ワイン収穫樽

ワイン居酒屋 フィファーフース / Winstub Zum Pfifferhus

村の入り口からすぐにレストラン、スーパー、ワイン売り場などが目白押し。

流石、リボヴィレ。他のワイン村じゃ、スーパーなんてなかったし~。

ここにとりわけ立派な建物があります。写真中左奥、屋根瓦に緑の飾りが入ってる家屋です。コレ、ワイン居酒屋フィファーフース / Winstub zum Pfifferhus です。

ワインとアルザス料理を出す、ミシュランにも載ってるリボヴィレの有名店です。

リボヴィレ ワイン居酒屋 フィファーフース / Winstub Zum Pfifferhus

アルザス名産 ごった煮 / Eintopf

あ、豚肉と野菜を間部で煮込んだアルザス名産 ごった煮料理/ “Eintopf”が瓶詰で売られています。

17,50ユーロ。豚肉は日本には持ち込み禁止ですので、お土産には向いてません。ホテルの部屋で食べるなら可。でも温めて食べないと、脂肪が固まってコンビーフ状態です。

アルザス名産 ごった煮 / Eintopf

アルザスの臭いチーズ

しばらくすると、思わず息を止める異臭が!そう、これは間違いない、アルザスの臭いチーズに違いない!大当たり!チーズ屋が目と鼻の先にありました。

アルザスでは農家が家で取れた牛乳からチーズ、それに豚肉からサラミを作って自家販売しています。サラミは案外高くて、50~60ユーロ/キロ。日本並みの値段。

アルザスの臭いチーズ

リボヴィレ の街並み

街の入り口から50mほどで、通りが交差する三次路に出てきました。

ここから見えるリボヴィレの街並みがとても綺麗です。おこはレストランの密集地帯で右も左も全部、レストラン。お客を呼び込もうと、とっても綺麗に整備されています。

さらには店舗の前には、花、花、花。

三次路の入り口から望遠で撮ると綺麗に取れます。

リボヴィレ の街並み

コウノトリ – アルザスで一番人気

アルザスで一番人気の動物がコウノトリ

背の高い家の屋根の上には、コウノトリが巣を作れるように、わざわざ丸い盆を設置しています。

リボヴィレでも例外ではなく、この三次路の屋根の上でコウノトリの巣が。嘴を奮わせて、「ココココ」って鳴いてます。

コウノトリの巣がある大きな屋敷

カタリーナ礼拝堂

道の両脇にはレストランやワイン屋ばかり。

わずか人口5000人の村でこの密集度は凄い!同時に絶えることにない観光客の流れ。これだけ密集していても、十分に儲かるんですね。

道の角に石作りの小さな教会が見えてきました。これは15世紀に建造されたカタリナー礼拝堂で、リボヴィレの建造物の中でも古いもののひとつ。

カタリーナ礼拝堂

Hotel de la Tour

礼拝堂の先にリボヴィレで有名な☆☆☆ホテル、Hotel de la Tour があります。

かってのワイン農家の家屋を利用しているので、建物がかわいいです。村のど真ん中にあるので、何処に行くにも至極便利。駐車場もあるそうですが、どうやってここまで車で辿り着くのか、そこが不明。

ネットの情報は信用されず、ホテルにホテルの駐車場があるのか、本当に車で行けるのか、聞いておいたほうがいいです!

Hotel de la Tour

リボヴィレ 市役所 / Hôtel de Ville

てっきりホテルかと思いきや、Hôtel de Ville は市役所だったんです!

上述のホテルのすぐ先にあります。リボヴィレの市役所の建物は、他のワイン村で見た市役所とそっくり。同じ建築様式のようです。

ここは村の中心地で、教会、市役所、警察、銀行など、村の主要な機能がここに集中しています。多分、村で一番の見所の見張り塔もここにあります。

鹿噴水 / Hirschbrunnen

市役所の前に鹿噴水 / Hirschbrunnen があります。

おフランス語では Fontaine au Cerf 。なんで鹿噴水という名前になったか、そこが知りたいですね。リボヴィレの市役所よりも立派なので鹿噴水の写真を挙げておきます。

鹿噴水

肉屋の塔 / Metzgerturm

肉屋の塔 / Metzgerturm はリボヴィレの中心部にある広場の入り口に建てられた、城門を兼ねた監視塔です。

ローテンブルクなどと同じように、かってはここが街の境界線で、肉屋の塔は城壁と繋がっていました。建造されたのは13世紀。

その後、人口の増加ではるか後方に城壁を作り直したので、古い城壁は撤去されました。でも塔だけは残ったパターンです。

両脇に建っている建物とよくマッチしており、町の宣伝に使われる光景です。

リボヴィレ 肉屋の塔 / Metzgerturm

修道院教会 / Klosterkirche

肉屋の塔の右に見えるのは、リボヴィレで一番デカイ構造物、修道院教会 / Klosterkirche です。

14世紀にある宗派の修道院として建設され、18世紀のフランス革命で燃え、その後は修繕されて教会として使用されています。

入り口の石の彫刻は14世紀の当時のままで、とても貴重なものなんだとか。知らなかったわ~。写真を改め見ると、確かに、、。

リボヴィレ 修道院教会 / Klosterkirche

水路

肉屋の塔を過ぎたあたりから、レストランの数もまばらになり、リボヴィレの地元民の居住区になります。

通りの両脇の見事な家屋を見ながら歩いていくと、水路に出くわします。おフランスらしく、水のある所には花がたくさん植えられており、水路に並ぶ家屋と一緒に撮ると絵になります。

リボヴィレ の水路と家屋群

水車小屋 / Müller

かっては水車を置いて小麦粉を挽いていたので、水車小屋 /Müller という名前の家屋があります。

でももう水車はないので、どの建物なのかわかりにくいです。よっく見ると、他の家屋と構造が違う家屋気づくと思います。これがミューラーさん(粉曳家)の建物です。

水車小屋 / Müller

フリードリヒ噴水

水車小屋の先には広場というほど広い場所ではないですが、まあ、開けた場所があります。

de la Sinne 広場という名前です。ここに噴水があり女神像(それとも王女様?)もあるんですが、名前はフリードリヒ噴水

ドイツ語で調べてみると、名前は彫刻を製造した彫刻家から来ているようです。この噴水はリボヴィレで一番立派なもの。確かに綺麗ですね。

フリードリヒ噴水

聖グレゴーア教会 / St.-Gregor-Kirche

聖グレゴーア教会 / St.-Gregor-Kirche はリボヴィレの端っこ、山の斜面に近い場所にある教会です。

ドイツでは聞くことがない教会の名前は、6世紀にローマ教皇だったローマ出身の人物です。何故、アルザス地方のワイン村がよりによってこの教皇の名前を教会につけたのか?それは不明です。

建造されたのは13世紀。それから何度も改築されたので、今の姿になったのは19世紀になってからです。

聖グレゴーア教会 / St.-Gregor-Kirche

まとめ

リボヴィレ観光のまとめ。一口で言うと、良かった!

あちこちにカラフルで異なる形の家屋が目白押し。ここで紹介できた家屋は、撮った写真のほんの一部です。

村の最大の魅力は(ワイン好きには)ワインとやはり中世の頃から残されている家屋です。日本のように、

「どの家も同じに見える。」

ではなく、どの家も独創性を発揮して、他の家とは違う作りにしているのに感心。

村は結構大きくて、全部見て回るには3時間少々かかりますが、ワイン街道を巡るなら是非、足を止めてみておきたい村のひとつです。

リクヴィールは2時間もあれば制覇できてしまうので、リボヴィレとセットで観光を計画すると時間を効果的に使えます。

近郊には綺麗な村がたくさんあるので、観光先選びに迷うと思いますが、この村にはスーパー屋、パン屋まで、最低限度のインフラが整備されています。ワイン街道の村で一泊するならこの村をお勧めします。

Ribeauvilleの教会

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