長年の夢だったドイツ アルプス。「今年行かなきゃ、いつ行く?」と早くから遠征を計画。最低二日間の晴天が必要なので、毎日、お天気予報をチェック。5月下旬に、「明日、明後日は晴天ですが、、。」という予報を聞くや、すぐに明日のホテルを予約。

朝の4時に起きて、履き潰した歩きやすい靴で出発!ところが平日は交通量も多く、ミュンヘンの環状線で立ち往生。2時間半経っても、未だにミュンヘン郊外!

3時間半の筈が、結局、5時間半もかかって到着したドイツ アルプス。その光景を見ると、疲れも一発で吹き飛びました!

今回はドイツアルプスの中でもとっておきの、ケーニヒスゼー、通称「王様の湖」を紹介します!

街の紹介 シェーナウ アム ケーニヒスゼー

王様の湖があるのは、ベルヒテスガーデン県のシェーナウ アム ケーニヒスゼー / Schönau am Königssee です。「ケーニヒスゼー河畔のシェーナウ」という意味。そのシェーナウ市の人口は、わずか5500人。

雪を抱くヴァッツマン /”Watzmann”標高は2713m、その麓にある湖がケーニヒスゼー(王様の湖)で、世界を見てきた博物学者のフンボルトが、「世界で最も綺麗な光景のひとつ。」と絶賛した。

参照 : ベルヒテスガーデン観光局

この地区はアルプスの自然を人間の影響から守るため、1978年、ベルヒテスガーデン国立公園に指定された。お陰で新しい建物を建てるのは厳しく制限されており、現在でも小さな集落程度の規模だ。

ドイツに住んでいるなら、一度は見ておきたい観光名所だ。

行き方

王様の湖はベルヒテスガーデンと目と鼻の先にあります。車でわずか10分程度の移動距離で、「えっ、もう着いた?」と拍子抜けするくらい近いです。大きな駐車場(勿論、有料)があるので、駐車場には困らない。

湖はベルヒテスガーデンから4~5Km程しか離れていないので、バスで移動されるなら、ベルヒテスガーデン駅前から841, 842のバスに乗れば、ケーニヒスゼーまで行けます。

ケーニヒスゼー  フンボルトも絶賛!世界で最も綺麗な光景

駐車場には、山から転がり落ちてきたでかい岩がそのまま残されてました。こんな岩が落ちてきたら、車なんてひとたまりもありませんね。

ケーニヒスゼー  駐車場

駐車場のチケット自動販売機では外国からの観光客が、「ああでもない、こうでもない。」と使い方に議論を交わしてました。

「ちょっといいかしらん。」と中に入ってチケットを買うと、「おお~。」と感嘆の声。言葉がわかると、と~っても便利です。

湖に向かう歩行者専用道の両脇には、レストランとガストフォーフ(民宿)が建ち並んでます。道は一本だけで、そのすぐ裏は森なので、道に迷う心配はありません。

ボートのチケット

駐車場から湖まで徒歩6~7分。波止場の真ん中にチケットセンターがあるので、ここでチケットを買おう。カード決済可。おばちゃんには英語も通じます。

旅行者の多くは最初の停泊場、聖バーソロメーまでのチケットしか買わないが、そうではなく”Salet”までのチケットを買おう。私がいった当時の値段は17.80ユーロ。最新の価格は観覧船の運営会社のホームページでチェックできます。

参照 : seenschifffahrt.de

チケットを買ったら歩き回らないで、ボートの出発を辛抱強く待つ。

ケーニヒスゼー フンボルトも絶賛!世界で最も綺麗な光景

何故?それは二度と来ないケーニヒスゼーの思い出を残すには、窓際の席を確保することが「死活問題」だからだ。いよいよボートが動き出すが、電気ボートなので水を切る音しかしない。

振り返ると波止場、それに湖岸に並ぶ家屋の絵になる光景を堪能できます。

ケーニヒスゼー名物 – 児玉返しの実演

ボートが動き出して15分もすると、当初の歓喜が一通り収まります。するとボートは湖の真ん中で、エンジンが止まってしまいます。

えっ、故障?

違います。ここでは児玉返しの実演があるんです。日本だったら「ヤッホー」ですが、ドイツではボートの乗務員がトランペットを持ち出して実演します。耳を澄ますと、確かに向かいの壁に当たったトランペットの音が返ってきます。

この5分ほどの実演が終わると、奏者は帽子を逆さにしてチップ集めに来るので、1~2ユーロの効果をポケットに忍ばせておこう。

聖バーソロメー

実演から5分ほどで、有名な聖バーソロメーが前方に見えてくる。そしていよいよ聖バーソロメーの波止場へ停泊すべくボートが向きを変えると、これが二度と巡ってこないシャッターチャンスだ。

ケーニヒスゼー 聖バーソロメー礼拝堂

ちゃんと窓際の席を確保していた人は、一生の思い出になるベストショットを撮ろう!湖と雪の残ったアルプス、それに礼拝堂はまたとないシャッターチャンス。ビデヲを撮るか、写真を撮るか、結構悩む。

観光客の半数はここで降りて空席がたくさんできるので、ここから先は楽チンです。

聖バーソロメー/ St. Bartholomä とは?

ケーニヒスゼーには幾つか半島がにょっきりと、湖に突き出しています。そのひとつヒルシャウ / Hirschau には漁業を営む小さな集落がある。集落ができれば、最初に建てるのが教会です。すでに12世紀にはこのちは小さな教会、正確には礼拝堂がありました。

これが17世紀に改築され、立派な銅で出来た玉ねぎが上に乗った礼拝堂になりました。18世紀には小さなお城と教会も加わります。しかしその後は、ほったらかし。19世紀にこの地を訪れたバイエルンの王様、ルートビヒ二世が、国費を使っての復元を命じて、今の姿になりました。

そうそう、バーソロメーはキリスト教の布教で死んだ殉職者で、アルプスの農家と放牧の守護神とされているので、この名前になりました。

終点 サレート/ “Salet”

聖バーソロメーを後にして10分ほどで最後の停泊場、”Salet”に到着します。ケーニヒスゼーは深い部分で190mもあるが、この部分は浅く湖面が緑色でと~っても綺麗です。

サレートまでボートに乗らず、聖バーソロメーだけ見て日本に帰った日には、「あれ、先は見てこなかったの?」なんて嘲笑を死ぬまで聞かされることになる。チケットは必ず”Salet”まで買おう。

サレート/ "Salet"

こから散歩道が伸びている。「散歩なんかしたくない。」と連れが言い出したら、「じゃ、2時間後にここで遭おう。」と一軒だけ建っているレストランに残して先に進もう。

この先には「世界で一番美しい。」と観光庁の言う、”Obersee”(上の湖)がある。これを見ずに帰った日には、死ぬベットの上で後悔します。

オーバーゼー

かってオーバーゼーとケーニヒスゼーは一緒の湖だったが、山崩れで二分された。そこでオーバーゼーに行くには、王様の湖の端っこにあるサレートまでボートで行き、さらに15分ほど歩く必要がある。

しかしあまりに風景が綺麗なので、写真を撮りながら歩くと30分もかかりました。これが人生で一番の思い出になる散歩になること、間違いなし。

しばらくすると小川が見えてきます。山頂の雪が溶けた水なので新鮮、綺麗な筈だが、飲むのはやめたほうがいい。どこか先に動物の死体があるか、誰にもわからない。

オーバーゼー

「ドイツ語もできないのに、一人で行けるかどうか不安です。」と心配する必要はなし。道は一本道なので、間違いようがない。勿論、わざわざ道を外れて森の中を歩いていくような人は例外です。

オーバーゼーのボート小屋

湖に佇む小屋が見えたら、ここが(最初の)目的地!観光客が小屋の前で大挙してポーズをしていますが、5分もすれば嵐が過ぎ去り、独り占めできます。この小屋はボートの修理をする道具、資材を収納した質素な小屋でした。

ボート小屋

そう過去形です。あまりに多くの写真に撮られたので、今では立派な小屋に立て直され、桟橋まで作り直されました。昔の小屋の方が風情があったのに、、。

対岸に向かって山歩き

この水の透明度は凄い!波もないので山が水面に見事に写ってます。元気があれば湖の対岸まで歩いていけます!もっとも山道なので40~45分かかります。

オーバーゼー

「もう二度と来ないから。」と歩き出すも、綺麗な景観や湖面に映る山の美しさに感動して写真を撮ってると、全然、先に進みません。

途中から道は、岩と砂利の狭い坂道に変わります。歩き崩した古い靴だったので、靴が滑って仕方ない。ここが限界。名残惜しいがここでUターン。最後の一瞥をくれて引き返しました。

オーバーゼーにうつる山肌

発着場まで戻ってくると茶店に置き去りにしていって連れが、「一体、そんなに長く何処をほっつき歩いていたの。」とプンプン怒ってます。無理もない、たっぷり3時間もかかってる。「何かあったの?」と聞かれたら、「いや、別に~。」というのが正解です。

帰路

ボートに乗って、聖バーソロメーまで引き返します。はい、到着。ここの見所は礼拝堂。横の家屋は、かってのバイエルン領主の狩用の宿。他に見るものがない?いや、その代わりに食べる物はあります。

ケーニヒスゼーの名物は魚料理。2軒、レストランが営業中でした。大盛況。料理が出てくるまで30分かかりそうなので、自粛。昼飯はヌキです。まだ明るいうちにミュンヘンの環状線を抜けなきゃ、地獄の渋滞です。

次はいつ来れるかわかないので、聖バーソロメーをいろんな角度から撮影。「もうこれ以上撮る確度はない。」と確信すると機材をリュックサックに詰めて、ボートに乗って”Let’s go home!” 。

聖バーソロメー

「3時間もあれば十分。」と思っていたのに、王様の湖の観光には4時間半もかかってしまいました。聖バーソロメーには、1時間も居なかったのに。散歩道を歩いたり、昼食を取ればさらに1時間半は必要です。

駐車場に停めた車、チケットは3時間分しか買っていなかったので心配してましたが、駐車違反切符なし。オーブンのような熱い車に乗って、いざ、アウグスブルク。高速では工事中による渋滞は2箇所だけ。

3時間少々で無事、帰宅。とってもいい体験ができました。バイエルン州に留学される方、一度、行って見ましょう。

何処に泊まる?

ケーニヒスゼーに泊まるか、それとももっと大きな街のベルヒテスガーデンに泊まるか、吟味してみましょう。シェーナウ アム ケーニヒスゼー全体の人口が5000人ほど。ケーニヒスゼーに限って言えば、1000人ほど。

当然、夜になるととっても静かです。別の言い方をすると娯楽はありません。夕飯を食べたら、テレビ見て寝るだけ。でもドイツ語のテレビなので、見てもわかんない。そんな方は早く寝て、明日朝一番に観光に出発しましょう!

ケーニヒスゼーに泊まるなら、王様の湖が見えるホテルがいい!そんな贅沢な希望を満たすホテルは、ふたつだけ。ひとつはそのまんまのケーニヒスゼーホテル。もうひとつは船のマイスター/ Schiffmeitser です。

もっとも湖が見える場所のホテルでもすべての部屋から湖が見えるわけではありません。高い部屋だけです。又、夏には早く部屋が埋まります。私も「明日の部屋、空いてるかな?」と探すと、満室でした。部屋が取れない場合は、ベルヒテスガーデンに泊まりましょう。

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