ドイツの工科大学の中でトップ3に入る名門 ミュンヘン工科大学 。
なんとあのでかいバイエルン州で、唯一の工科大学です。
工科大学とはいうものの、スポーツや介護なども学べる総合大学でもあります。
ドイツ政府が始めた
「エリート大学制度」
では真っ先に選出される優秀ぶり。
加えてバイエルン州の
「エリートネットワーク」
にも選出されている正真正銘のエリート大学。
以下に詳しくそのミュンヘン工科大学について紹介していきます。
目次
ミュンヘン工科大学 とは?
ミュンヘン工科大学の正式名称は
“Technische Universität München”
です。
勿論、正式名称で呼ぶ人はおらず、
“TU München”
あるいは
“TUM”
が一般的な呼称です。
ドイツ政府がアメリカの有名大学に、
「負けてはならぬ」
と始めたエリート大学制度。
数年おきに新しく審査が行われますが、ミュンヘン工科大学は2006年からそのタイトルを保持している数少ないエリート大学です。
エリート大学とはいいながら、在籍している大学生の数は4万8000人。
工科大学としてはドイツ第一の規模を誇ります。
大学の歴史
手短にミュンヘン工科大学の歴史も紹介しておきます。
ドイツに産業革命の波がやってきた19世紀初頭、ドイツ各地で王立工科学校が設立されました。
ミュンヘンでも1860年代に王立工科大学を創設することが議論され、候補地はアウグスブルクとニュルンべルクでした。
候補地には工科大学の前身となる
“Polytechnische Schulen”(工科学校)
が存在していたからです。
その大学を
「王立工科大学」
と名前を変えれば、膨大な大学設立費用を節約できます。
ところが大方の予測とは事なり1868年ミュンヘンに
「あのお城を作った王様」
によって
“Königlich Bayerische Technische Hochschule München”(バイエルン王立工科大学ミュンヘン)
が創設されます。
ドイツ統一後、ミュンヘン工科大学と名前を変えます。
第二次大戦中は甚大な被害を受けて、ほぼ壊滅。
戦前の建物で唯一残っているのが、
“Thiersch-Turm”
と呼ばれる時計台で、大学の象徴となっています。
学部
5万人近い学生を擁しているということは、当然、学部の数がかなり多いことを意味します。
ざっとあげてみると、
- 化学部
- 電気・情報技術学部
- 情報学部
- 数学部
- 医学部
- 物理学部
- スポーツ及び健康学部
- エンジニアとデザイン学校
- ライフサイエンス学校
- マネージメント学校
- 社会科学と技術学校
という学部と学校があります。
ミュンヘン工科大学ははますます細分化する産業のニーズに応じるため、
“School”(学校)
というカテゴリーを設けて、その下に準学部を設けているんです。
その数は実に11。
すると全部で21学部。
詳しく知りたい方は下のリンク先を御覧あれ!
取得できる学位
ミュンヘン工科大学で取得できる学位は、バチラー /”Bachelor”と、マスター /”Master”です。
バチラーの学位を取るには、中間試験などをすべてクリアしても、6ゼミ必要です。
すなわち3年です。
最低。
無事、バチラーを取得した人には、マスターに挑戦することができます。
マスターの学位を取得するのはさらに4ゼミ必要になります。
講義が行われる言語
ミュンヘン工科大学では大部分の専攻は、ドイツ語で行われます。
一部の学部に限定されますが、英語で学習できる専攻も提供しています。
英語圏、あるいはインターナショナルスクールでドイツの大学入学資格を取得された方は、こうした専攻を取れば、そのまま英語で学業を始めることができます。
ミュンヘン工科大学 専攻一覧
学部の数が21もあったので、専攻の数は172もあります。
詳細はミュンヘン工科大学のホームページにてご確認ください。
他の大学のような、専攻の一覧はありませんでした。
A,B,C順に仕分けされています。
経営学 / Betriebswirtschaftslehre
日本人の場合は大方、バチラー / Bachelor の学位を目指して学ぶことになります。
そこで
“Bachelor”をクリックするとバチラー課程の専攻一覧が表示されます。
いろんな専攻があり目が移ります。
ここでは代表して経営学 / Betriebswirtschaftslehre をクリックしてみましょう。
するとこんな画面が表示されます。
ちと字が小さいのが気になりますが、日本人(外国人)が最初にチェックするのは右側の
“Internationales”
です。
ここからさらに
“Incomming”(来る)
をクリックすれば、外国人が出願するにあたって注意すべき事柄が英語で書かれています!
デュアル ストゥーディウム / Duales Studium
ミュンヘン工科大学の幾つかの学部では、デュアル ストゥーディウムを提供しています。
経営学でも右側のメニュー、上から3番目に、
“Dual Studuim”
と書かれているので、デュアル ストゥーディウムも可。
ミュンヘン工科大学 – 出願条件
専攻により若干の違いがありますが、大まかな出願条件は同じです。
とりわけ外国人向けの出願条件は。
ミュンヘン工科大学に出願するにはドイツの大学入学資格、
アビトウーア /”Abitur”
に匹敵する資格が必要です。
日本の高校卒業では、この資格を満たしません。
一方、日本の4年生大学を卒業されている方は、ほとんどのケースで入学条件を満たします。
ただし!
入学資格事前審査 / Vorprüfungsdokumentation (VPD)
世界中の学生が、ミュンヘン工科大学への入学を希望しています。
でも(例えば)ガーナの大学生がドイツの大学入学資格を本当に満たしているか、大学の審査官にはわかりません。
そこでミュンヘン工科大学に入学を希望する者は、入学資格事前審査 / Vorprüfungsdokumentation (VPD) を受ける必要があります。
ウニ アシスト
その入学資格事前審査 を行っているのは、ウニ アシストという機関です。
又、ミュンヘン工科大学への出願は大学に直接、出願するのではなく、ウニ アシスト / Uni-Assist に出願書類を送ります。
すなわち!
日本人の場合は
- 入学資格事前審査
- 実際の出願
で、二度もウニ アシストのお世話になります。
出願手順 ①
そこで入学願書の受付が始まる数か月前に、入学資格事前審査用の書類をウニアシストに送付。
もし、
「おめでとうございます。出願資格を満たします。」
という返事が来れば、その返事を出願書類に含めて出願します。
書類が全部揃っていれば、出願書類がミュンヘン工科大学に郵送されます。
問題はそのウニ アシストでの書類審査にかかる時間。
これがなんと4週間かかります。
出願手順 ②
もっとも、、、
出願期限が迫らないと、
「面倒だな、、。」
と、出願準備をしないのが学生の常。
結果、
「時間がないっ!」
というケースでは、
- 入学資格の事前審査
- 出願
を同時に行うこともできます。
このケースでは入学資格のチェック料金 + 出願料金を納める必要があります。
万が一、
「入学資格を満たしません。」
という結果でも返金はなし!
ドイツ語の資格
バチラー課程のほとんどの講義は、ドイツ語です。
難解な技術用語を理解できる高度のドイツ語能力が要求されます。
このドイツ語資格を満たすには、以下の方法があります。
- ドイツ語の検定試験 TesDaf にて、TDN 4 あるいは TDN 5 に合格する。
- ドイツ語の検定試験 Telc にて、C1 あるいは C2 で合格する。
- ドイツ語の検定試験 DSH にて、DSH-2 あるいは、DSH-3 試験に合格する。
- ゲーテ・インスティテュートの検定試験 C-1 あるいは C-2 試験に合格する。
英語の資格
英語の学部に出願される場合、以下の方法で英語能力を証明する必要があります。
- TOEFL Ibt 88 以上
- International English Language Testing System (IELTS) 6,5 以上
- CAMBRIDGE MAIN SUITE OF ENGLISH EXAMINATIONS A,B,C
ミュンヘン工科大学 出願書類
詳しい出願書類に関しては、大学出願サポートにお申込みいただいた方に、ご案内しております。
「無償で知りたい!」
という方はホームページを読んでください。
出願時期
冬ゼミの出願期限は、7月15日です。
駄目です。
7月15日までに、大学に願書が届いている必要があります。
入学時期
ミュンヘン工科大学 ドイツ語コース
ミュンヘン工科大学は、
- 英語の学科に入学した学生
- 奨学生
を対象に、初級レベルからのドイツ語コースを提供しています。
すなわち!
入学準備のためのドイツ語コースではありません。
この為、
という方は市内の語学学校でドイツ語を勉強、資格を取ってから出願してください。
大学出願サポート
ミュンヘン 工科大学への出願、学業に関して不明な点は、大学に直接問い合わせる必要があります。
しかしながら英語で問い合わせをしても、通常、返事さえ来ません。
返事が来ても、
「ホームページを読んでくれ。」
とだけ書かれています。ドイツの官庁は一筋縄ではいきません。
そこで当社では出願案内 & 出願代行サポートを提供しております。
出願に関して不明な点などは、経験豊富な当社までお問い合わせいただければ、当社にて回答させていただきます。
出願サポートの詳細はこちらをご欄ください。
ミュンヘン工科大学 出願質問集
皆さん、初めてミュンヘン工科大学へ出願されるので、同じ疑問を抱えておられます。
そこで問い合わせの手間を省くため、頻繁に寄せられる質問集を作成しました。
お問い合わせいただく前にご覧いただければ、ほとんどの疑問は解決すると思います。