リクヴィール、それとも リボヴィレ ?

時間とお金が無限にあれば、

「アルザスのワイン村完全制覇」

も可能だが、そうはいかない。

行先を限定しなくちゃ!

どっちの村に行く?

と悩んだ末、見所の多そうなリクヴィールに決定。

ところが2時間も経たないで、撮影終了。

まだお日様は高いし、このままホテルにチェックインなんてもったいないっ!

大急ぎで車に戻り、リボヴィレに向けてレッツゴー!

まだ撮影に間に合うかな?

街の紹介 リボヴィレ

まずは街の紹介から。

リボヴィレの正式名称は Ribeauville 。

人口は5000人にも満たない。

かってのドイツ語地域なので、ドイツ人は

“Rappoltsweiler”(ラポルツヴァイラー)

と呼んでます。

アルザス語ではラプシヴィル。

このページでは、どの読み方を採用するか悩んで、ヴィキペデイアの

「リボヴィレ」

を採用しました。

街は

Strenbach(シュトレンバッハ川)

が、山間部に切り開いた狭い平野部に、細長く広がっている。

山間部には目の届く限りワイン畑が広がっており、典型的なアルザス地方のワイン村。

かっては城壁で囲まれていましたが、近代化に伴いその大半は撤去されています。

しかし街中の家屋は、15~18世紀のままの姿で保存されており、リボヴィレの観光資源となっています。

行き方

リボヴィレはアルザスの有名観光名所、コルマールから北西に15Kmの場所にあります。

リクヴィールからは、

リクヴィール 知名度No.1 のワイン村その魅力は何処に?

車で15分でした。

タクシーで行くのが一番便利です。

冒険心旺盛な方は、コルマーからバスの816番に乗れば、リボヴィレ まで行けます。

所要時間は30~40分。

 

そうそう、リボヴィレの郊外には電車の駅もあります!

シュトラースブルクとバーゼルを結ぶ路線の駅です。

ただし!

この村はフランスの国立公園の中にあるので、駅は村から数キロ離れてます。

電車を降りてから、リボヴィレまでタクシーでの移動が必要になります。

街の歴史

街の歴史

次に歴史ですが、田舎の村なので、

「大した記録」

は見つかっていません。

ローマ帝国時代の硬貨が見つかっているので、

「植民地だった?」

と推測されてます。

名前の語源

最古のリボヴィレに関する記録は、8世紀まで遡ります。

当時の書簡にラテン語で

“Radbaldovillare ”

と、記述されています。

これは当時の村の支配者一族

”Ratpold”(ラートポルト)

と建造物を意味する

“villae”

を合わせた造語。

その後、しばらく空白期間が続きます。

次に歴史に登場するのは、11世紀になってから。

王宮の書簡に、王様が

“Rappoltstein”( ラポルシュタイン)

と呼ばれる領土を、バーゼル司教に寄贈したと書かれています。

ところが司教はこの贈られた領土を、召使の結婚式で

「結婚記念」

として寄贈。

その結婚相手が

“Emma Ribeaupierre”

というラポルシュタイン一族の、最後の後継者だったんです。

早い話、

リボヴィレは8世紀からラポルシュタイン一族に支配下にあったようです。

中世から現代まで

女神像

13世紀には街に昇格。

町の周囲には城壁が建設され、お堀も巡らされて、要塞都市になります。

1673年、ラートポルト一族が死に絶えます。

ここから目まぐるしく、街の所有者が変わります。

まずリボヴィレは、ドイツのファルツ伯爵領になります(*1)。

その後、神聖ローマ帝国の領土から、フランス領になります。

おそらくフランス政府は、住民の抵抗を避けるため、リボヴィレの統治をこれまで通り、神聖ローマ帝国にゆだねたようです。

フランス革命後になって、正式にフランスの統治下に移り、今日に至っています。

リボヴィレ 観光 – 中世の姿で保存された美しい家屋が並ぶワイン村

リボヴィレ 観光 - 中世の姿で保存された美しい家屋が並ぶワイン村

リクヴィール観光が早く終わったので、標識を頼りにリボヴィレに戻ってきました(*2)。

不便な場所にあるので、車でやってくる人が最も多く、街の入り口には駐車場がたくさん整備されています。

でも昼間になるとどこも満車。

違法駐車をしたくないので、15分くらい周回。

やっと空き見つけた駐車場は、なんと無料駐車場。

流石、おフランス。

ドイツだったら、そうはいかない。

リボヴィレ観光の一番の見所は、中世の姿で保存されている美しい家屋の街並み。

街の入り口から、中央部の市庁舎、そして街の端っこまで、同じ形の家屋がひとつもなく、独特な形をした家屋が発見されるのを待っています。

知らず知らずに家屋に誘われて、路地に入りこんでしまいます。

リボヴィレ を守る3つの城塞

リボヴィレ を守る3つの城塞

中世、リボヴィレを侵略するには、

  1. シュトレンバッハ川沿いの平野部を進む
  2. こっそり隠れて山の尾根を越えていく

という2通りのルートがあった。

平野部は行軍に優しいが、要塞の見張り塔から一目瞭然。

そこで守備隊に見つからないように、

「尾根ルート」

で軍を進めるのが定石。

これを阻止するため、3つの城塞が山頂に築かれています。

一番大きくて立派なのは、16世紀に建造された聖ウルリヒ城塞です。

一番古いのは、13世紀に建造された古い城塞。

元気があれば、登頂に挑戦してみてください。

これからの城塞は、ラポルシュタイン一族がフランスからの侵略に対抗するために建設させたものです。

廃墟になっていますが、まるでアクロポリスのような城壁が、領主の財力と権力をうかがわせます。

これらの城塞に加え、リボヴィレは何重にも城壁と水路で囲まれていました。

今でも村には城壁の一部や監視塔が残っており、かっての街の輪郭をうかがい知ることができます。

シュトレンバッハ川沿いの城壁

シュトレンバッハ川沿いの城壁

いざ、リボヴィレ観光に!

と歩き出す頃には、すでに18時になろうかという時間。

6月初めなので、18時でもまるで昼間のよう。

駐車場に車を止めて村の入り口に向かうと、早速、

  • シュトレンバッハ川沿いの城壁
  • 防御塔
  • 彼方に3つの城塞

が、見えてきました。

来る前は、

「折角だから城塞も見てみたい。」

と思っていましたが、これを見た途端、諦めました。

真夏のような炎天下、歩いて行く距離じゃないし、そんな時間がない。

車で山道を走ればいいが、フランス語の看板が読めないので、たどり着けるか自信がない。

ワイン農家の泉 / Fontaine du vigneron

ワイン農家の泉 / Fontaine du vigneron

リボヴィレは小さな村なので、メインの道路は一本だけ。

見間違えようがないのでご安心あれ。

「でも間違ったら?」

と不安な方は、村の入り口に建ってる

“Fontaine du vigneron”( ワイン農家の泉)

と呼ばれる像を目印に。

リボヴィレ ワイン農家像

噴水(井戸)の中央に、ワインを片手に持って高々と掲げている農家の姿が、見事に再現されてます。

ワイン収穫樽

ワイン収穫樽

ワイン農家の泉の後ろに小屋があり、ワイン収穫樽が乗った荷台が置かれていました。

本当に収穫に使う道具をここに保管しているのか、それとももう使わなくなった昔のワイン収穫樽を展示して

「リボヴィレはワイン村ですよ!」

とワインを売る宣伝しているのか、そこは不明。

皆さん、どう思います?

ワイン居酒屋 フィファーフース / Winstub Zum Pfifferhus

ワイン居酒屋 フィファーフース / Winstub Zum Pfifferhus

村の入り口からレストラン、スーパー、ワイン売り場などが目白押し。

流石、リボヴィレ。

他のワイン村じゃ、スーパーなんてなかったし~。

その目抜き通りに、とりわけ立派な建物があります。(*3)

コレ、ワイン居酒屋フィファーフース / Winstub zum Pfifferhus です。

ワインとアルザス料理を出す、ミシュランにも載ってるリボヴィレの有名店です。

アルザス名産 ごった煮 / Eintopf

アルザス名産 ごった煮

あ!

スーパーの店頭で、豚肉と野菜を間部で煮込んだアルザス名産 ごった煮料理/ “Eintopf”がで売られています。

17,50ユーロ。

豚肉は日本には持ち込み禁止ですので、お土産には向いてません。

ホテルの部屋で食べるなら可。

でも温めて食べないと、脂肪が固まってコンビーフ状態です。

アルザスの臭いチーズ

アルザスの臭いチーズ

しばらくすると、思わず息を止める異臭が!

そう、これは間違いない、アルザスの臭いチーズに違いない!

大当たり!

チーズ屋が目と鼻の先にありました。

アルザスでは農家が家で取れた牛乳からチーズ、それに豚肉からサラミを作って自家販売しています。

サラミは案外高くて、50~60ユーロ/キロ。日本並みの値段。

リボヴィレ の街並み

リボヴィレ の街並み

街の入り口から50mほどで、通りが交差する三次路に出てきました。

ここから見えるリボヴィレの街並みがとても綺麗です。

ここはレストランの密集地帯。

右も左も全部、レストラン。

お客を呼び込もうと、とっても綺麗に整備されています。

さらには店舗の前には、花、花、花。

三次路の入り口から望遠で撮ると綺麗に取れます。

アルザスのマスコット コウノトリ

アルザスのマスコット コウノトリ

アルザスのマスコットは コウノトリ

背の高い家の屋根の上には、コウノトリが巣を作れるように、わざわざ丸い盆を設置しています。

リボヴィレでも例外ではなく、この三次路の屋根の上でコウノトリの巣が。

屋根の上のコウノトリの巣

コウノトリが嘴を奮わせて、

「ココココ」

って鳴いてます。

リボヴィレの笛吹

リボヴィレの笛吹

ここに有名な、

“Der Flötenspieler von Ribeauvillé”(リボヴィレの笛吹)

の木像があります。

なんと13世紀の作。

ラポルシュタイン一族は音楽家を支援したので、多くの楽器演奏者がリボヴィレに集まったことを象徴する像です。

古い像なので、間違っても触らないように。

カタリーナ礼拝堂

リボヴィレ カタリーナ礼拝堂

リボヴィレの街中に入ると、道の両脇にはレストランやワイン屋ばかり。

わずか人口5000人の村でこの密集度は凄い!

同時に絶えることにない観光客の流れ。

これだけ密集していても、十分に儲かるんですね。

道の角に石作りの小さな教会が見えてきました。

これは14世紀に建造されたカタリナー礼拝堂で、リボヴィレの建造物の中でも古いもののひとつ。

レストラン街

レストラン街

カタリーナ礼拝堂の近辺は、お土産屋やレストランの密集地。

中心部なので、お値段もやや高め。

Hotel de la Tour

Hotel de la Tour

礼拝堂の先にリボヴィレで有名な☆☆☆ホテル、Hotel de la Tour があります。

かってのワイン農家の家屋を利用しているので、建物がかわいいです。

村のど真ん中にあるので、何処に行くにも至極便利。

駐車場もあるそうです。

写真中、右側の空き地がその駐車場ですね。

今回はリクヴィールのホテルに泊まったので、次回、泊まってみます。

リボヴィレ 市役所 / Hôtel de Ville

リボヴィレ 市役所

フランス語の

“Hôtel de Ville”

は、市役所でした!

私は

「コレ、ホテルなん?」

と、長く疑問に思ってました。

リボヴィレ市役所は、”Hotel de la Tour”のすぐ先にあります。

建物は他のワイン村で見た市役所とそっくり。

同じ建築様式のようです。

ここは村の中心地で、教会、市役所、警察、銀行など、村の主要な機能がここに集中しています。

多分、村で一番の見所の見張り塔もここにあります。

鹿噴水 / Hirschbrunnen

鹿噴水

リボヴィレ市役所の前に鹿噴水 / Hirschbrunnen があります。

おフランス語では Fontaine au Cerf 。

なんで鹿噴水という名前になったか、そこが知りたいですね。

リボヴィレの市役所の前にあるんですが、とても立派な噴水。

リボヴィレ 肉屋の塔 / Metzgerturm

リボヴィレ 肉屋の塔

肉屋の塔 / Metzgerturm は、リボヴィレの中心部にある城門を兼ねた監視塔です。

ローテンブルクなどと同じように、かってはここが街の境界線。

肉屋の塔は城壁と繋がっていました。

建造されたのは13世紀。

その後、人口の増加で後方に城壁を作り直したので、古い城壁は撤去されました。

でも塔だけは残ったパターンです。

両脇に建っている建物とよくマッチしており、リボヴィレの宣伝に使われる光景です。

この肉屋の塔を裏側からみると、

肉屋の塔 裏側

こんな感じ。

リボヴィレ 修道院教会 / Klosterkirche

リボヴィレ 修道院教会 / Klosterkirche

肉屋の塔の右に見えるのは、リボヴィレで一番デカイ構造物、修道院教会 / Klosterkirche です。

14世紀に建設され、18世紀のフランス革命で燃え、その後は修繕されて教会として使用されています。

入り口の石の彫刻は14世紀の当時のままで、とても貴重なものなんだとか。

知らなかったわ~。

写真を改め見ると、

確かに、、。

次回はアップで撮ってきます。

質問
内部は?

 

修道院教会の内部は、

修道院教会の内部

ドイツの

「どこにでもある」

教会と同じでした。

肉屋の塔の先

肉屋の塔の先

肉屋の塔の先は、リボヴィレの地元民の生活の場。

観光客目当てのレストランは散見されますが、数が少なくなります。

史跡も少ないのですが、その分、風情のある民家が目白押し!

折角、来たなら

「肉の塔の先」

も観て帰ろう!

童話に出てくるような家屋

童話に出てくるような家屋

メインの道路を離れて路地に入ると、中世に建てられた庶民の家屋が連なってます。

童話の世界に入ったみたい!

水路

リボヴィレ 水路

通りの両脇に並ぶ見事な家屋を見ながら歩いていくと、水路に出くわします。

おフランスらしく、水のある所には花がたくさん植えられてます。

合間合間に休憩用の長いすがあり、カメラのレンズ交換にも最適。

風情のある家屋群

風情のある家屋群

その水路沿い、それもリボヴィレ旧市街の端っこに

「風情のある家屋群」

がありました!

昼間に来れば、もっといい写真が撮れたのに!

次回はリベンジ!

アジサイが満開!

アジサイが満開

日本でも6月はアジサイの時期。

ここリボヴィレでもちょうと満開でした!

ちなみにアジサイはドイツ語で

“Hortensien”(ホルテンジエン)

です。

水車小屋 / Müller

リボヴィレ 水車小屋

かっては水車を置いて小麦粉を挽いていたので、水車小屋 /Müller という名前の家屋があります。

でももう水車はないので、どの建物なのかわかりにくいです。

よっく見ると、他の家屋と構造が違う家屋気づくと思います。

これがリボヴィレのミューラーさん(粉曳家)の建物です。

共和国広場

リボヴィレ共和国広場

ほぼリボヴィレの端っこにあるのが、

“Place de la Republique”(共和国広場)

です。

ここに建つ家屋が立派。

本当に、同じ形をした家がひとつもなく、歩いていて楽しい。

獅子像噴水

獅子像噴水

その共和国広場に、噴水(井戸)と獅子像があります。

その後ろの家屋もステキ。

Place de la Sinne

Place de la Sinne

水車小屋の先に、広場というほど広い場所ではないですが、まあ、開けた場所があります。

“Placer de la Sinne”(シネ広場)

という名前です。

意味がわからんので調べてみると、以前、ここに裁判所があった頃についた名前だそうです。

フリードリヒ噴水

フリードリヒ噴水

そのシネ広場に噴水があり女神像(それとも王女様?)もあるんですが、名前はフリードリヒ噴水。

ドイツ語で調べてみると、名前は彫刻を製造した彫刻家から来ているようです。

この噴水はリボヴィレで一番立派なもの。

確かに綺麗ですね。

リボヴィレ 聖グレゴーア教会 / St.-Gregor-Kirche

リボヴィレ 聖グレゴーア教会

聖グレゴーア教会 / St.-Gregor-Kirche はリボヴィレの端っこ、山の斜面に近い場所にある教会です。

ドイツでは聞くことがない教会の名前は、6世紀にローマ教皇だったローマ出身の人物です。

何故、アルザス地方のワイン村がよりによってこの教皇の名前を教会につけたのか?

それは不明です。

建造されたのは13世紀。

それから何度も改築されたので、今の姿になったのは19世紀になってからです。

まとめ

リボヴィレ 旧市街地

リボヴィレ、良かった!

あちこちにカラフルで異なる形の家屋が目白押し。

ここで紹介できた家屋は、撮った写真のほんの一部です。

リボヴィレの最大の魅力は、ワイン好きにはワイン。

私には中世の頃から残されている家屋です。

日本のように、

「どの家も同じに見える。」

ではなく、どの家も独創性を発揮して、他の家とは違う作りにしているのに感心。

村は結構大きくて、全部見て回るには3時間少々かかります。

リクヴィールは2時間もあれば制覇できてしまうので、リボヴィレとセットで観光を計画すると時間を効果的に使えます。

注釈

*1         ハイデルベルクやノイブルクの領主です。

*2        アウグスブルクから向かうと、リクヴィールはリボヴィレの先。そこでまずは横目で見ながら通り過ぎ、また戻ってきました!

*3        知ら調べをしないで観光。帰ってきてから写真を見ながら、「この建物は?」と検証するのでこいいう羽目に。

 

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