どうやってお金をドイツに持っていく?

「ドイツにお金を持っていくには、どうするのが一番いいでしょうか。」というお問い合わせは、人気のある質問のひとつです。どの方法が一番いいのか、これはご本人が何を「一番いい。」と考えているかによります。コストを優先するのか、それとも安全性、あるいは利便性。

そこで以下にさまざまな方法の利点と欠点を挙げておきますので、ご自身にとって一番よい方法をお選びください。

安全性で選ぶならトラベラーズチェック

1ケ月程度の短期のドイツ留学の場合は、トラベラーズチェックを日本で購入して持参するのが最も安全です。チェックは通常どの銀行でも換金できるので、安心して日本でチェックを購入してください (Citi Bank専用のチェックは、交換を断わる銀行もあります。)

銀行送金

中期、長期の留学になるとドイツ留学費が100万、200万と高額になってきます。毎回、トラベラーズチェックを利用していると、交換手数料がかさみます。そこで半年以上の滞在になると、ドイツで銀行口座を開設して、滞在費用を海外送金する方法お勧めします。

あるいは日本の郵便局から「海外の住所宛の送金」をしてもらうと、ドイツの銀行口座は必要ありません。住所に小切手が送られてくるので、これを1ケ月以内に近くの郵便局に持って行けば手数料なしで現金化できます。(言うまでもなく、要パスポート。)

参照 : ゆうちょ銀行

こうすれば毎月、日本からの仕送りが無事に送られて来ます。この小切手は、本人のサインとパスがないと換金できないから盗難に合う事がありません。(盗んでも使えません。)

現金持参

一番利便性がいいのは、現金を持参して銀行でユーロに交換する方法です。ただし!銀行で両替すると銀行送金に比べて為替レートがかなり悪いです。とりわけ日本の銀行は。なんであんなにレートが悪い(銀行に有利な)んでしょう。

言うまでもなく、現金は安全性はもっとも低いです。大目の現金を持参される場合は、体に密着できるお財布を利用してください。間違っても、ハンドバックに入れませんように。

尚、1万ユーロを超える現金を持参する場合、空港で現金持ち込みを申請する必要があります。申請しないで現金を持ち込み見つかると、お金の出所が証明できるまでお金が没収されてしまいます。お金の出所が証明できても、申告しなかった廉で罰金を課されます。この為、持参される現金は1万ユーロ未満、9999ユーロまでにしておきましょう。

クレジットカード

安全性が高いのでクレジットカードでのキャッシングをご利用される方も多いですが、手数料が高いのがネックです。日本のクレジットカードでキャッシングすると、最低でも18%、最高28%もの利子が付きます留学中に10万円キャッシングしたとすると、合計4000円ほどの手数料を払うことになります。留学中に10回下ろせば、4万円です。

手数料でカード会社が儲けているので仕方ありません。海外でキャッシングする方法が、便利で安全ですが、コストもかかります。2~3ヶ月程度の留学なら我慢できる範囲ですが、これ以上長期の留学をされる場合、銀行振込などの方法を考えた方がよいです。

ドイツ銀行事情

ドイツの銀行事情は日本と少し異なります。日本の銀行の多くは私銀行ですが、ドイツには州政府の銀行、組合銀行で市が経営に参加してるシュパールカッセ、それに私銀行があります。個人で口座を開設する場合は、組合銀行か私銀行で口座を取得することになります。日本人に一番有名な銀行はドイツ銀行ですが、この銀行は私銀行です。

「どこで口座を作るのが一番よいでしょうか。」と、ドイツ留学を控えた方からお尋ねいただきます。これは各自の優先順位に拠ります。一番手数料が安い銀行は、ネット銀行です。口座を開設すると、お金までもらえます。しかし支店がないので使い勝手が悪いです。そこで支店の多い銀行にするならSparkasseです。しかし支店が多いと経費がかかるので、口座維持手数料がかかり、安くはありません。

支店はあるが、それでも安い銀行ならドイツの郵便局、ポストバンクです。しかし郵便局はいつ行っても長蛇の列。ちょっと相談するのに、30分も待つのは当たり前。使い勝手が悪いです。そこで使い勝手がいい(列が短い)銀行ならドイツ銀行、コメルツ銀行、タルゴ銀行です。

Volksbankの看板

銀行口座開設

ドイツ留学生活を始めると、遅かれ、早かれ、銀行口座が必要になります。毎月家賃を払う必要がある上、日本からの仕送りを考えると、やはり銀行の口座をドイツで開いておけば、何かと便利です。ネットでのお買い物には、銀行口座は欠かせません。ドイツの生活に慣れてきたら、銀行に行って口座を開設しましょう。

口座開設に必要な書類は以下の通り

学生の場合は学生証も必要になります。(学生証を提示できれば、口座維持料が無料になる為です。)

銀行口座を開設するというドイツ語は、”ein Konto eröffnen”です。日本語の「口座を作る」を直訳、”ein Konto machen”でも通じますが、ドイツでは口座は開くもので、作るものではありません。「口座を開設したい。」と言うと、「パスポートをを見せてください。」と言われます。ドイツの郵便局では、滞在ビザの有効期限が1年以上ないと口座の開設を拒否されます。その他の銀行では、行員次第です。

滞在ビザの問題がクリアすると、「どの口座を開設しますか。」と聞かれることもあります。その場合は、”Girokonto”(ジローコントー)と言ってください。これはお給料や仕送りを受け取るための口座です。このため別名、”Gehaltskonto”(給料口座)とも呼ばれます。利子はほとんど付きません。利子が付く口座は、”Tagesgeldkonto”(ターゲス ゲルド コントー)、”Sparkonto”(シュパール コントー)など。

マイナンバー

ドイツでもマイナンバー制度が導入されています。税務署がお金の流れを監視できるいように、銀行に税金番号を伝えることが義務化されています。これは口座を開設後に銀行に伝える形でもOKです。マイナンバーの申請方法がわからない方は、当社の生活サポートをご利用ください。

参照 : 生活サポート

口座維持手数料

ドイツで銀行口座を開設すると、口座維持料が発生します。例外はオンライン銀行と学生の場合。ドイツで大学に通っている場合は、学生証を提示してください。無償になります。ドイツの郵便局、ポストバンクや私銀行のコメルツ銀行は、「口座維持料が無料!」とありますが、毎月、1200ユーロ以上の仕送りかお給料が入ってくる場合に限ります。仮にお給料が毎月入ってきても、小額の手数料が引かれるので、本当の無料ではありません。

ドイツの銀行では、毎月、口座明細が郵送されてきます。日本のように通帳を持って銀行に行き、記載する形ではありません。この郵送サービスをつけると、手数料が発生します。そこで毎月の口座使用明細はホームページにアクセス、ここからダウンロードする形にしましょう。これなら支店まで行く必要がなく、手数料も節約できます。

銀口座から送金

欧州内での銀行事業の均一化により、”IBAN”と”BIC”(国際銀行口座認証番号)が導入されました。送金にはこの番号が必要になります。前者は”DE00 7204 0046 0123 4567 89″のように”DE”から始まる22桁の長い数字の列です。後者は少し短くて、”COBADCCXXX”という形です。

日本を含むアジアにはIBANが存在していません。BICのみ存在しています。以前は”Swift”とも呼ばれていたので、古い銀行の書類をお持ちでしたら、SWIFTと書かれている場合もありますが、同じものです。

日本からドイツに送金する際は、 IBAN に加えて送金する先の銀行の支店名、銀行の住所まで求められます。IBAN を記入すれば送金先の支店名、住所が自動的に表示されるのに、これを記入しないと海外送金を受理してくれません。ドイツではIBANと、口座持ち主の名前だけで送金できます。

問題があるのはドイツから、日本の口座に送金する場合です。日本の銀行はBICだけ、さらに日本の郵便局にはBICもありません。以前、ドイツ銀行に日本の郵便局までの送金を頼みましたが、送金不可能でした。送金不能なのに、手数料だけ取られてしまいました。

送金手数料

数字が多いので面倒ですが、IBAN と BIC の導入により、EU内は国内送金扱い、すなわち送金手数料無料で送金できるようになりました。48時間以内に入金されます。日本国内の送金でも送金手数料を取られるのが日本の銀行ですから、ドイツの銀行は口座維持料がかかりますが、料金がとってもお安いです。

インターネットが普及する前は、送金と言えば送金用紙に記入して銀行員に手渡すことが必要でした。インターネットの発達で、携帯電話から送金できるようになりました。今でも送金用紙を使っての送金も可能です。スピード違反を犯して違反切符が届くと、そこには毎回、送金用紙が同封されています。送金用紙を使っての送金では手間隙がかかるので、送金手数料を取る銀行が多いです。

送金にパソコンや携帯を利用する際、コンピューターがスパイソフトに感染しており、お金を盗まれるケースが多発。銀行も重い腰を上げてこれに対策を打ち、送金の際には “Tan”と呼ばれる認証番号が必要になりました。このTanはSMSで携帯に送信されてくる方法、あるいは銀行からTanを算出する機器を購入する方法の二種類があります。

確実を期すなら後者を選択ください。後者の場合、万が一コンピューターがスパイソフトに感染しており、お金を盗まれても銀行が被害を補償してくれます。

Paypal, Sofortüberweisung, Giropay & co.

ネットでお買い物してお支払いをする際は、口座自動引き落としが便利で安全です。日本にはそのようなシステムがないので「勝手に口座からお金を引き落とされるなんて危険。」と思われる方が多いです。しかしこれは誤解です。許可した覚えのない引き落としがあれば、銀行に頼めばお金を取り戻してくれる便利な機能付き。安心して利用してください。

デジタル化の波にうまく乗ったのがPaypalで、アマゾンを除く大手の小売業はPaypalでの支払いを提供しています。波に乗り遅れたドイツの銀行業界は、”Sofortüberweisung”、”Giropay”という送金(自動引き落とし)プログラムを開発しています。

通常は、口座を開設するとこれらの機能が使えるようになります。このシステムはPaypalよりも手数料が安いのが特徴です。もっとも手数料は(通常)小売店が負担してくれるので、どの支払い方法を選んでも大差ありません。