エアランゲン大学 DSH準備コース B1レベルのドイツ語能力で入学できます！

エアランゲン大学 はバイエルン州のフランケン地方にある大学です。

と言われても、

「フ、フランケン？」

という方が大半。

そこで分かりやすく言えば、

「ニュルンベルクの北12Km」

にあります。

日本では完全に無名ですが、かなり大きな大学で、ここならほとんどの学部（専攻）が見つかります。

エアランゲン大学は外国からの優秀な研究者を招致することに力を入れているので、その基礎になるDSH準備コースも充実しています。

大学の紹介 – エアランゲン大学

エアランゲン大学の正式名称は、

“Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg”（フリードリヒ アレクサンダー エアランゲンーニュルンベルク大学）

という冗談のような長い名前です。

その原因は大学を創設したフランケン地方の辺境伯フリードリヒーブランデンブルク伯、それに計画を奨励したアレクサンダーブランデンブルク伯の名前を取った為。

これだけでも十分に複雑な名前なのに、経費を節約するためにニュンベルク大学と組織上の合併。

結果、

「ドイツで一番名前の長い大学」

になりました。

通例は

“FAU-Erlangen”

と呼ばれています。

大学創設史

大学の

「起源」

は1742年にバイロイト辺境伯が創設した

“Academia Fridericiana”（フリードリヒアカデミー）

という学校です。

この学校が翌年、エアランゲンにお引越ししたんです。

同じ年、バイエルン侯爵から大学に昇格されると

• 神学部
• 法学部
• 医学部
• 哲学部

という中世の

「お決まりの学部」

を備えた大学に。

早くもフランケン地方で3つめの大学となりました。

大学の運営にはお金がかかります。

すると

「世が金銭面の面倒を見るから心配せんでええ。」

と言ったのが、バイロイト辺境伯のカール アレキサンダーです。

唯一の地方大学に

19世紀初頭、バイロイト辺境伯領はバイエルン領に吸収されます。

すると

「ニュルンベルクとエアランゲン、隣り合った街に金のかかる大学は2つも要らん。」

とバイエルン侯爵。

結果、ニュルンベルクが閉鎖されて、エアランゲン大学はフランケン地方の唯一の地方大学になりました。

その際に

「空き家」

となっていたバイロイト辺境伯のお城が、大学のキャンパスとなり、今日まで大学はそのお城の中に入っています。

戦後の発展

奇しくもエアランゲン大学は戦争の被害をほとんど受けませんでした。

敗戦から6か月後の、1946年1月からは講義が復活しています。

しかし！

エアランゲン大学はドイツの大学の中でもとりわけ

“Heil Hitler”（ヒトラー総統万歳！）

というナチス色が強かった大学です。

戦後、

「ヒトラー万歳」

をしていた教授や職員は大量に解雇されて、民主主義の大学に生まれ変わりました。

幸いだったのがエアランゲン出身のジーメンス氏が築いたジーメンスが、ドイツを代表する大企業に成長したこと。

ジーメンス社からの寄与で、経済 & 社会学部が創設されるなどして、大学は拡張。

今では在籍してる学生の数は4万人を超え、バイエルン州では3番目に大きな大学です。

エアランゲン大学の宣伝では、ドイツの有名大学を抑えて

「イノベーション大学ランキングで一位」

「世界で第15位」

だそうです。

街の紹介

エアランゲンの名前を聞いたことがない方も多いと思いますので、街の紹介をしておきます。

この街はバイエルン州のフランケン地方でも

“Mittelfranken”（中央フランケン）

地方にある「大都市」で、11万人の人口を抱えています。

 

日本では無名でも、ドイツではそこそこ有名な大学都市。

「日本でも名前を知られている有名人」

こそ輩出されいませんが、ドイツを代表するテクノロジーカンパニーであるジーメンスゆかりの地です。

そのジーメスが大学と共同で研究を進めており、ジーメンスは独自のキャンパスまで持っている。

ドイツを代表するマックス プランク研究所もあります。

ジーメンスゆかりの地

ジーメンスがエアランゲンに大きな研究施設を設けているのには、歴史的な背景があります。

19世紀、レントゲンがレントゲンを発明します。

すると大学の技師であったライニガーは、

「これは儲かる！」

と直感、レントゲンと直談判して、レントゲン機器を製造する許可を取り付けます。

その後、ライニガーが大学の医学部と共同開発したのが、今日でも医療で欠かせないレントゲン機です。

その後、ジーメンスがこのライニガーの会社を買収したことをきっかけに、ジーメンスには医学機器部門が誕生。

今日でも医学部門はジーメンスの三大収入源のひとつになっている。

そしてジーメンスの医学部門の本拠地が、エアランゲンにあります。

それもこれも、ライニガーがレントゲン機を大学校舎で開発したことがきっかけだ。

その記念すべき校舎は、今日でも残されてます。

行き方 & 最寄り空港

エアランゲンの最寄り空港はニュルンベルク空港です。

 

沽券にかかわるので、

「国際空港」

と自称しています。

実際には万年赤字の地方空港です。

そのニュルンベルク空港駅からエアランゲンまで各駅停車の鈍行（S-1）でも30分。

RE（地方特急）なら17分。

と、インフラが整っています。

市内交通

なんとエアランゲンには路面電車が走っています。

人口11万なのに！

観光客の多いハイデルベルクならともかく、観光客が来そうもないエアランゲン、奮発しましたね～。

エアランゲン大学 正規留学

まずはエアランゲン大学正規留学の方法、手順から見ていきます。

ドイツの大学に入学/留学を希望される方は、まずはドイツの大学の入学資格を満たしてるかチェックしてください。

 

いえ、違います。

日本の高校（普通科卒業）では、ドイツの大学入学資格を満たしません。

詳細は大学出願サポートをご参照ください。

エアランゲン大学 学部と専攻

エアランゲン大学への入学資格を満たしている方は、専攻選びに進みましょう。

大学には5学部あります。

• 医学部
• 自然科学部
• 人文学 & 神学部
• 法 & 経済学部
• 工科学部

さらにこの学部の下に28の専攻があります。

どんな専攻があるのか、ここでも大学のホームページを見るのが一番です。

するとA, B , C の順番で専攻が並んでいます。

学士課程 / Bachelor

もっとも専攻のページはは修士課程 / Magister も並んでるので、数が多過ぎ。

目移りしちゃいます。

多過ぎると疲れるので、左にある選択画面から学士課程 / Bachelor を選択すると、以下のようになります。

尚、ここにはニュルンベルクでの校舎で行われる専攻も載っているので、ご注意あれ。

エアランゲン大学には日本学 / Japanologie もあります。

主専攻と副専攻の二つを選んで勉強するのは、外国人には大変です。

そんなときは日本学を副専攻にすれば、比較的、楽に単位が取れます。

では主専攻は経済 / Ökonomie を選んで出願要綱を見ていきましょう

出願要綱 経済 / Ökonomie

経済 / Ökonomie をクリックするとこの専攻の主要な学業の内容が表示されます。

ゼミの開始は冬ゼミから。

卒業まで6ゼミ。

それにゼミ登録料 / Semesterbeitrag まで記載されているのはいいんですが、経済学が単独で学ぶのか、副専攻を選ばないといけないか、書かれていません。

そこで

“Aufbau und Strucktur”（学業の組み立てと構造）

を見ると、

“Zwei-Fächer-Bachelor”（副専攻が要る！）

と書かれています。

出願条件は

“Zugangsvoraussetzungen”

をご覧ください。ここに出願に必要な条件が書かれています。

ドイツ語検定 DSH

大学で学ぶにはドイツ語の検定 DSH に合格している必要があります。

最近は大学でDSHテストを行わない大学が多いですが、エアランゲン大学ではDSHテストを実施しています。

すでに十分なドイツ語の知識がある方は、大学に出願しテストを受けることができます。

ドイツ語能力がまだそこまで達していない方は、いかに紹介する大学のDSH準備コースに通うことができます。

エアランゲン大学 DSH準備コース

エアランゲン大学のDSH準備コースは、

• 夏ゼミ（4月末～7月末）
• 冬ゼミ（10月中旬～1月まで）

のそれぞれ12週間挙行されます。

冬ゼミのコースに参加されると、年末年始、コースが3週間ほどお休みになるので、あまり学習効果がよくないです。

コースの終わりにはDSH試験（有料）があり、合格すれば4月から、晴れて大学生として学業を始めることができます。

DSH準備コース 詳細

エアランゲン大学では同じバイエルン州にあるバンベルク大学同様、書類審査に合格すると仮の入学許可証が送られてきます。

しかし！

コースへの正式参加の前に、ドイツ語のレベル審査テスト（25ユーロ必要です。）があります。

このテストで最低レベルのドイツ語能力を証明して、初めて正式な入学許可証になります。

入学の最低レベルに達しない場合は、その時点で入学許可証は無効となります。

レベル	中級（B1, B2）、上級（C1, C2)
期間	夏ゼミ   4月～  7月 冬ゼミ 10月～1月
授業時間	週20時間
クラス定員	記載なし
申し込み期限	夏ゼミへの出願　12月末日まで 冬ゼミへの出願 　6月末日まで
コース費用	785ユーロ（12週）+ 144ユーロ（ゼミあたりの登録料。）
入学資格	出願サポートにお申し込みいただいた方にご案内しております
応募書類	出願サポートにお申し込みいただいた方にご案内しております。
宿泊施設	こちらのコースは、コースだけの提供になりますので、ご自信でお部屋を探していただく必要がございます。
出願結果	夏ゼミは1月末～2月、冬ゼミは7月末～8月にかけて返事がメールで届きます。
その他	お申し込みにはPC用のメールアドレスが必要です。携帯のアドレスは不可。 入学前にテストがあり、成績順で入学が決まります。成績によっては入学をその場で取り消されることもあります。 出願書類の返却はありません。