今回紹介するのは シュトットガルト大学 です。

言わずとしれたバーデンヴルテンベルク州、その州都にある大学です。

一見すると

「ただの総合大学」

のように見えます。

が、実は名門工科大学の同盟

“TU-9”

にも加わっている隠れた工科大学なんです。

そこでなんで総合大学が工科大学として名をはせているか、シュトットガルト大学について、詳しく紹介していきます。

シュトットガルト大学 とは?

長い名前の大学が多い中、シュトットガルトの正式名称は

“Universität Stuttgart”

です。

大学の自慢は、

„Stuttgarter Weg“(シュトットガルト独自の道)

だそうです。

なんでも、

“Die konsequente Zusammenarbeit komplementärer Fachdisziplinen”

を指しているとか。

無理やり日本語に直すと、

「徹底した補完する専攻の共同作業」

なんとなく

「意味する所」

が想像できますが、実際面でどのような工程を踏んでいるのか、全くわからない。

興味のある方は、下にリンクを張っておくので、読んでみてください。

名門工科大学 TU-9 構成員

そのシュトットガルト大学は名門工科大学の集まり

“TU-9”

の隠れた構成員なんです。

というのもシュトットガルト大学は理系の専攻に加えて、

「人文献学や社会学に重点を置く。」

と言っているからです。

どうも大学の歴史にその根源ありそうです。

参照 : TU9

シュトットガルト大学 の歴史

シュトットガルト大学 の歴史

シュトットガルト大学の創設は1890年になります。

もっと早く創設されなかったのは、

「目と鼻の先」

にあるテュービンゲンに大学が創設されていたから(1477年)。

テュービンゲン大学 サマーコース 風光明媚な大学町

大学の創設が19世紀後半と聞いて、

「ちょうど技術革新の真っただ中で、ドイツに多くの工科大学が出来た時期!」

と思われた方は、ドイツの達人級。

専門工科大学 / Technische Hochschule

1840年、シュトットガルトにあった商業学校が

「工科学校」

と名前を変えます。

勿論、名前だけでなく、学校で教える科目も変更されます。

その後、技術確革新の必要性がますます高まると遂に1890年、

“Technische Hochschule”(専門工科大学)

が創設されます。

 

ちなみにドレスデン工科大学の前身である王立ザクセン工科大学が創設されたのも、同じ年。

ドレスデン工科大学 – 東ドイツで唯一の工科大学

専門工科大学の電気工学部の創設に貢献したのが、

「ドイツのエジソン」

と誉れの高いジーメンス氏。

そう、ドイツを代表する大企業、ジーメンスの創設者です。

1905年からは女性も工科大学への入学を許されています。

戦後も工科大学として存続してきましたが、

1967年にシュトットガルト大学と改名。

 

このような歴史的な背景があり、シュトットガルト大学はTu9の構成メンバーになっています。

学部 & 学位

シュトットガルト大学には

  • 建築学部
  • 建築工学部
  • 科学部
  • エネルギー  ・ 工程 ・ バイオテクノロジー学部
  • 情報・電気工学・情報工学部
  • 航空・宇宙工学及び地球測定学部
  • 設計・生産・車両学部
  • 数学・物理学部
  • 哲学ー歴史学部
  • 経済・社会学部

の10つの学部があります。

この10の学部の下におおよそ70のバチラー課程、それに97のマスター課程があります。

バチラー課程の一覧はこちらをご覧ください。

講義が行われる言語

よく、

「英語で学べる大学を教えてください。」

というお問い合わせをいただきます。

シュトットガルト大学のバチラー課程に限って言えば、授業はすべてドイツ語で行われます。

マスターには国際マスター課程が設けられており、英語で講義が行われます。

研究所

もうひとつの重要なシュトットガルト大学の特徴は、大学が運営する研究所が複数ある点。

米国の有名な工科大学”MIT”でも研究所がある事で知られていますが、同じ原理です。

質問
どんな研究所がるの?

 

と興味がある方は、こちらを参照ください。

 

研究所には大学外部の機関も参加しています。

ドイツの有名なフラオエンホーファー研究施設、それに日本の”JAXA”のドイツ版

”Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt(ドイツ航空・宇宙中央局)

などが、パートナーです。

どれも超一流の研究機関ばかりですね~。

シュトットガルト大学 – 正規留学

シュトットガルト大学 - 正規留学

専攻により若干の違いがありますが、シュトットガルト大学に正規留学される際の大まかな出願条件は、同じです。

とりわけ外国人向けの出願条件は。

以下に主要な出願条件を記載しておきまので、出願準備にご利用ください。

シュトットガルト大学 入学資格

他の大学同様にシュトットガルト大学に入学するには、ドイツの大学入学資格、

“Abitur”(アビトウーア)

に匹敵する資格が必要です。

日本の高校卒業では、この資格を満たしません。

質問
そんなことはない!

 

と思われる方も多いと思います。

そういう場合は、まずは出願してみるといいです。

99%の確率で、

「入学資格を満たしません。」

という返事が返ってきます。

こちらでドイツの大学入学資格について詳しく解説していますので、是非、ご参照ください。

ドイツの大学に正規留学 – 日本人がこぞって犯す失敗とは?

Luft- und Raumfahrttechnik

折角なので今回は他の大学位にない専攻

“Luft- und Raumfahrttechnik”

への出願手順についてみてみましょう。

 

専攻をクリックすると以下のような専攻が表示されます。

Luft- und Raumfahrttechnik

芸大のホームページには見難いので苦労しますが、流石は工科大学。

わかりやすくていいですね~。

  • 取得できる学位はBachelor of Science
  • 出願前に研修が要る
  • 冬ゼミのみ入学可
  • 出願期限は7月15日
  • 入学制限有り
  • 卒業まで6ゼミ

と、基本情報が明示されています。

皆さんもご希望の専攻をクリックして、自分で調べてみましょう。

出願要綱

出願要綱

では肝心要の出願要綱はどうなっているのでしょう?

同じページ内の上部に、メニューがあります。

その中の

“Bewerbung”

ここをクリックすると、そこにはどんな研修が必要なのか詳しく解説されています。

でも肝心な出願要綱はどこにも見当たらない?

何故?

海外からの出願者

そこでもう一度、

“Luft- und Raumfahrttechnik”

のトップページを見てみると、こんなメニューがありました。

海外からの出願者

上は出願要綱。

下は海外からの出願者とあります。

あなたが日本人なら、まずは

「海外からの出願者」

をクリックして、出願要綱を読んでみましょう。

ここではそこで紹介されている基本的な条件を紹介しておきます。

入学条件 -ドイツ語の資格

ドイツの大学入学資格を満たすには、以下の方法があります。

  1. ドイツ語の検定試験 TesDafにて、TDN 4 あるいは TDN 5 に合格する。
  2. Studienkollegのドイツ語の試験に合格する。
  3.  文部省のドイツ語の検定試験の”Sufe2″ あるいは、”Stufe3″ 試験に合格する。
  4. ゲーテ・インスティテュートの検定試験 C2 に合格する。

面白い(それとも不思議?)なのは、

“Sowohl die DSH-Prüfung als auch die telc-Prüfung werden nicht akzeptiert!”

日本語で言えば、

「DSH試験、及びTelc試験の合格結果は認知していません。」

という箇所。

こんな大学は初めてです。

かなりつむじ曲がりの大学のようです。

ドイツ語養成コース

そのシュトットガルト大学は、入学を目指す外国人学生にドイツ語養成コースを提供しています。

そのコースは他の大学のように、

“DSH”準備コースではなく、TestDaf試験準備コースです。

詳細は下部のTestDaf試験準備コースをご覧ください。

出願に必要な書類

詳しい出願書類に関しては、大学出願サポートにお申込みいただいた方に、ご案内しております。

出願期限

冬ゼミの出願期限は、7月15日です(専攻により異なる場合もあり。)

この日までに大学に願書が届いている必要があります。

出願先

多くの大学がウニ アシスト / Uni-Assist 経由での出願を要求している中、シュトットガルト大学は大学内部の

“Campus-Management-System C@MPUS”

が出願先になっています。

お陰で出願手数料なし!

シュトットガルト大学 – TestDaf試験準備コース

シュトットガルト大学 - TestDaf試験準備コース

 

上述の通り、シュトットガルト大学は TestDaf検定試験準備コースを提供している珍しい大学です。

誰でも入学できるわけではなく、

すでに中級レベルに達していることが条件です。

 

初級のコースは存在していません。

まだドイツ語が必要なレベルに達していない場合は、語学学校に通って語学力を身に着けてから、出願しましょう。

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コースの詳細

大学に正規留学する場合は、年一回だけです。

でもDSH 準備コースへの出願は、夏ゼミと冬ゼミに合わせて、年2回可能です。

レベル

中級(B1, B2)、上級(C1)

期間

夏ゼミ 4月~ 7月
冬ゼミ 10月~3月

授業時間

週24時間

クラス定員

記載なし

申し込み

夏ゼミへの出願 10月15日から11月30日まで可能
冬ゼミへの出願  4月15日から6月30日まで可能

コース費用

1600ユーロ

入学資格

出願サポートにお申し込みいただいた方にご案内しております

応募書類

出願サポートにお申し込みいただいた方にご案内しております。

宿泊施設

こちらのコースは、コースだけの提供になります。ご自信でお部屋を探していただく必要がございます。

レベルテスト

入学許可証が届いた後、オンラインでドイツ語のレベルテストに参加します。

参加するレベルをチェックする為だけなので、点数が悪くても不合格にはなりません。

その他

お申し込みにはPC用のメールアドレスが必要です。携帯のアドレスは不可。

出願案内 & 出願代行サポート

大学への出願、学業に関して不明な点は、シュトットガルト大学に直接問い合わせる必要があります。

しかしながら英語で問い合わせをしても、返事が全く来ないか、

「ホームページを読んでくれ。」

とだけ書かれています。

そこで当社では出願案内 & 出願代行サポートを提供しております。

こちらは有償のサポートになります。

 

これまで2001年以来、何度もお客様の出願をしてきましたので、大学が出願者に何を要求しているか、熟知しております。

経験豊富な当社までお問い合わせいただければ、当社にて回答させていただきます。

出願サポートの詳細はこちらをご欄ください。

大学出願サポート – ドイツの達人があなたの出願をお手伝い

シュトットガルト大学 出願に関する質問集

皆さん、初めてシュトットガルト大学へ出願されるので、同じ疑問を抱えておられます。

ほぼ毎日、大学出願に関するお問い合わせいただきますが、その内容はいつも同じもの。

そこで問い合わせの手間を省くため、頻繁に寄せられる質問集を作成しました。

お問い合わせいただく前にご覧いただければ、ほとんどの疑問は解決すると思います。

大学出願質問集 – 正規留学 & 入学資格に関して