今回は ハノーファー大学 で行われるサマーコースを紹介します。
コロナ禍以降、各大学でサマーコースが廃止されています。
ドイツで一番古いサマーコースを提供していたボン大学でも、廃止の憂き目に遭いました。
まだ開催している大学でも
「授業のみ」
という大学が多い中、ハノーファー大学は未だに宿泊施設も紹介してくれる貴重な大学です。
目次
ハノーファー大学 とは?
ハノーファー大学の正式名称は
“Gottfried Wilhelm Leibniz Universität Hannover”(ゴットフリート ヴィルヘルム ライプニッツ ウニバージテート ハノーファー)
と半端なく長い。
あまりに長いので、
“LUH”
との省略形で呼ばれています。
もっとも日本で
“LUH”
と書いても通じないので、このページでは
「ハノーファー大学」
と書きます。
在籍学生数2万9000人を超える、ニーダーザクセン州内で最大規模の大学です。
わずか1000人ほどで、ハノーファー大学が優ります。
さらに!
ハノーファー大学はエリート工科大学の集まり
“TU-9”
にも名を連ねる工学系の名門大学でもあります。
ハノーファー大学 創設
ハノーファー大学の起源は、ビールを鋳造していた商人が1831年に創設した
“Höhere Gewerbeschule”(上級職業訓練学校)
になります。
すでに当時から理系の科目を教えていました。
その後、生徒の数は増え続け、1847年には
„Polytechnische Schule“(工科学校)
に変名。
1866年、ハノーファー選帝侯がプロイセンとの戦争に負けると、財産領土は勝者プロイセンに没収されます。
そこで空き家になっていた選帝侯の本物のお城に、工科学校が入ることになりました。
この機会に(1879年)
“Königliche Technische Hochschule”(王立工科大学)
と名前を変えます。
ここでいう王様とは、プロイセンの王様を指します。
戦後の発展
第一次大戦後、大学に在籍する学生の数は3000人を超え、
「ドイツで一番大きな工科大学」
に成長。
大学は自由な発想の場であるべきですが、ナチスが政権を獲得するとがちがちの愛国主義に。
ナチの悪名高い、
“Bücherverbrennung”(蔵書の磔刑)
もハノーファーで行われました。
ドイツの二度目の敗戦後から2年後の1947年から、焼け残ってた講堂で講義が再開されます。
1978年になって
「ハノーファー工科大学」
が、
「ハノーファー大学」
となります。
21世紀初頭、有名人の名前を大学の名前に冠することが流行ります。
結果、ハインリヒ ハイネ大学、ゲーテ大学などいう
「何処の大学?」
という名前を冠した大学誕生しました。
ハノーファー大学でも17~18世紀に活躍した学者、
“Gottfried Wilhelm Leibniz”
の名前を冠することにしたので、非常にやっかいな名前の大学になりました。
大学の特徴
元々、工科大学から発展した大学なので、ハノーファー大学には理系の学部が多いのが特徴です。
全部で以下の
- 建築 & 都市計画学部
- 建築技師学部
- 電子工学 & 情報学部
- 法学部
- 工作機械学部
- 数学 & 物理学部
- 自然科学部
- 哲学部
- 経済学部
9つの学部があります。
この下に180もの専攻があるので、
「普通の専攻」
をお探しなら、ハノーファー大学で見つかる筈です。
かっての宮殿を講堂にしているので、中には信じられないほど豪華な教室があります。
とりわけ自然科学部に属する
“Kali-Chemie”講堂
は、学生がいたずら書きをしたらえらいことになりそうなほど、豪華絢爛です。
街の紹介
ハノーファーは言わずもがな、戦後に新しく設置された
“Land-Niedersachen”(ニーダーザクセン州)
の州都が置かれている街です。
人口は53万人。
「人口増加に歯止めがかからない!」
のですが、ハノーファーは20年くらいほとんど変わっていません。
ニーダーザクセン州は、かって氷河に覆われていました。
その氷河が凸凹を全部削っていったので、広大な平地が広がっています。
アルプスの麓と並んで、酪農が盛んな地域です。
が、あまりに糞を畑に巻き過ぎて、飲み水が汚染されるという事態に、、。
宗教は北ドイツだけあって、ハノーファーではプロテスタントが主流です。
とはいってもわずか26%ほど。
カトリック派は11%と、イスラム教徒の8.5%とあまり大差がない。
政治的には伝統的に
“SPD”(社会民主党)が強い土地柄です。
北ドイツなので、
「天気が悪そうだな。」
と思いますが大当たり。
1年の日照時間は1600時間。
ほぼデユッセルドルフ並み(1560時間)です。
アクセスデータ
最寄空港はハノーファー空港です。
空港は、
「国際空港」
と呼んでいますが、まあ、それは岡山空港のようなもの。
日本からの直行便はありません。
空港から
“S-Bahn 5”
に乗れば、18分でハノーファー中央駅まで行けます。
費用は3.4ユーロ。
タクシーで行くと交通事情によりけりで30~40ユーロ。
市内交通
ハノーファーはドイツの基準では、
「大都市」
なので、市内交通には路面電車が走っています。
が、定期券が96ユーロと滅茶苦茶高い。
春先には
「49ユーロチケット」
が導入される見込みです。
サマーコースを訪問される方は空港で、49ユーロチケットを買っておきましょう。
ハノーファー大学 サマーコース 【宿泊施設付き】
未だにサマーコースは開催するものの、宿泊施設の手配をやめて、
「コースだけ。」
の大学が多い中、ハノーファー大学はちゃんと宿泊施設まで手配してくれます。
おまけにコース & 宿泊費用は、フライブルク大学のサマーコースよりも断然お得。
ただし!
定期券は自費で現地購入。
加えて、
- シーツ(90cm x200cm)
- 布団カバー(150cn x 200cm)
- 枕カバー(80cm x 80 cm)
は持参くださいとの事。
現地でレンタルもできますが、41ユーロかかります。
鞄に余裕があれば寝具カバーを持参してください。
もしフランクフルト空港からハノーファーに移動するなら、移動時間は3時間弱。
フライブルクと違ってハノーファーは日本人に人気がないので、
「日本人が少ないサマーコースを!」
「財布に優しいサマーコースを!」
と言う方にお勧めします。
ドイツ語のレベル
ハノーファー大学では、
“A-1” レベルのクラスは開講されません。
A2レベルとはドイツ語の学習時間で200時間ほど。
独文科の学生でも2回生である必要があります。
ハノーファー大学 サマーコース 詳細
大学季節コース質問集
皆さん、初めてハノーファーのサマーコースに参加されるので、同じ疑問を抱えておられます。
そこでこれまでお問い合わせいただいた人気の質問を、ここに挙げておきました。
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